Pixel 9シリーズのカメラ仕様判明。メインカメラ以外が全面アップグレードで8K動画撮影にも対応
GoogleのPixel 9シリーズは2024年8月13日に正式発表が行われる見通しで、新しい本体デザインとチップセットを搭載する事は明らかになっていましたが、今回スマートフォンの商品性で大きな役割を果たすカメラについてPixel 9シリーズ全モデルの仕様がAndroid Authorityが持つ独自ソースより明らかになりました。
Pixel 9シリーズでは過去にCamera FV-5に掲載された情報からメインカメラは変更されていなかったため、望遠や広角、インカメラなどは変更されないのではと見られていましたが、どうやらメインカメラを除くほぼすべてのカメラハードウェアがPixel 9シリーズでは刷新される事になるようです。
Pixel 9 / Pixel 9 Pro / Pixel 9 Pro XL
機種 | メインカメラ | 超広角カメラ | 望遠カメラ | フロントカメラ |
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Pixel 8 | Samsung GNK 1/1.31” – 50 MP OIS | Sony IMX386 1/2.8” – 12 MP | – | Samsung 3J1 1/3″ – 10.5 MP |
Pixel 9 | Samsung GNK 1/1.31” – 50 MP OIS | Sony IMX858 1/2.51” – 50 MP | – | Samsung 3J1 1/3″ – 10.5 MP オートフォーカス |
Pixel 8 Pro | Samsung GNK 1/1.31” – 50 MP OIS | Sony IMX787(クロップ) – 48 MP | Samsung GM5 1/2.55” – 48 MP OIS | Samsung 3J1 1/3″ – 10.5 MP オートフォーカス |
Pixel 9 Pro & Pro XL | Samsung GNK 1/1.31” – 50 MP OIS | Sony IMX858 1/2.51” – 50 MP | Sony IMX858 1/2.51” – 50 MP OIS | Sony IMX858 1/2.51” – 50 MP オートフォーカス |
ベーシックモデルのPixel 9ではメインカメラは据え置きですが、超広角カメラとフロントカメラに変更が加えられます。Pixel 8までは超広角カメラには比較的古めで画素数も12MPと少ないソニーのIMX386が使われていましたが、Pixel 9からは50MPのソニー IMX858に変更され、センサーサイズも1/2.8から1/2.51に大型化されるなど特に低照度下での画質の大幅向上が期待されます。フロントカメラはセンサーはPixel 8と同じくサムスンの10.5 MPセンサーが使われますが、新たにオートフォーカスが搭載される事になり、より鮮明な写真撮影が可能になります。
上位モデルのPixel 9 ProとPixel 9 Pro XLはカメラのハードウェアは共通になっており、こちらはメインカメラ以外は大幅な刷新が行われています。Pixel 9のカメラセンサーはメインカメラを除くとすべてソニーのIMX858に変更されています。これにより超広角カメラを除くカメラはすべてでセンサーサイズの大型化が行われる事になり、低照度下での画質の向上が期待できます。また、フロントカメラに関しては10.5MPから50MPに大幅な高画素化が行われています。これによりフロントカメラで撮影する画質は大きく向上すると言えます。
Pixel 9 Pro Fold
機種 | メインカメラ | 超広角カメラ | 望遠カメラ | 内側ディスプレイ・フロントカメラ | 外側ディスプレイ・フロントカメラ |
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Pixel Fold | Sony IMX787(64MPクロップ)1/2″ – 48 MP OIS | Sony IMX386 1/2.8” – 12 MP | Samsung 3J1 1/3″ – 10.5 MP OIS | Sony IMX355 1/2.8” – 8 MP | Samsung 3J1 1/3″ – 10.5 MP |
Pixel 9 Pro Fold | Sony IMX787(クロップ)1/2″ – 48 MP OIS | Samsung 3LU 1/3.2″ – 12 MP | Samsung 3J1 1/3″ – 10.5 MP OIS | Samsung 3K1 1/3.94″ – 10 MP | Samsung 3K1 1/3.94″ – 10 MP |
Pixel 9 Pro Foldは他のPixel 9とは異なり、メインカメラと望遠カメラに変更が入っていない他、センサーサイズの小型化が行われている傾向にあります。超広角カメラに関してはPixel Foldまでは12MPで1/2.8サイズのソニーIMX386が用いられていましたが、Pixel 9 Pro Foldからはサムスンの1/3.2の12MPセンサーに変更されています。また、内側ディスプレイに搭載されているカメラは8MP、1/2.8サイズのソニーIMX355からサムスンの10MP 1/3.94サイズのセンサーに変更されるなど最も大きなセンサーサイズの縮小が行われているほか、外側ディスプレイに搭載されるカメラもサムスン製10.5 MPの1/3サイズセンサーから10MPの1/3.94サイズのセンサーに縮小されています。
Pixel 9 Pro Foldではカメラの画素数は先代のPixel Foldからほぼ据え置きでほかのPixel 9シリーズが高画素化を行う中では性能向上が行われていません。さらに、センサーサイズが縮小するなど画質への影響が懸念される仕様になっていますが、この変更の原因としては本体サイズをPixel Foldに対して2mmほど薄型化している他、ディスプレイのベゼル幅も縮小しているため、カメラセンサーの小型化を余儀なくされたと考えられます。
全モデル8K動画撮影に対応
2023年に発売されたPixel 8シリーズ搭載のTensor G3チップセットでは8K動画のエンコード機能が備わっており、メインカメラで採用されているサムスンGNKセンサーも8Kの動画撮影には対応していました。しかし、発熱または画質の問題なのか8K動画撮影機能はPixel 8には搭載されていませんでしたが、Pixel 9シリーズでは8K (7680 x 4320)解像度で30fpsの動画撮影に対応する見込みのようです。
実際にカメラアプリには8Kを示すアイコンが備わっているため、仮にPixel 9シリーズ発売時点で8K撮影に対応していなくても、Feature Dropなどで機能が追加される可能性はあると言えます。
Googleでは一時期は同じカメラセンサーを数世代に渡って使い続けていましたが、Pixel 7以降は各世代で何かしらの変更を加えるなどカメラ性能についてはかなり重要視している事が伺える動きです。仕様としてはPixel 9ではメインカメラはには手を付けられていませんが、それ以外のカメラはほぼ刷新されています。特に、Pixel 8シリーズに比べてセンサーサイズの大型化は低照度下での画質に大きく影響するほか、ISOを上げても画質が落ちないため屋内ではより速いシャッター速度での撮影が可能になりなど使い勝手はさらに向上しそうです。
カメラの画質についてはPixelの売りでもあるコンピューテショナルフォトグラフィーをフル活用しているため、現行のPixel 8シリーズではどのカメラを使っても非常にきれいに撮影できますが、今回のセンサーサイズ大型化に伴い画質のさらなる向上が期待できます。
一方で、Pixel 9 Pro Foldに関しては他のPixel 9に対してセンサーサイズが小型化していますが、画質面では世代が新しくなっているので大きく劣る事は無いと言えそうです。ただ、通常のPixel 9に比べるとセンサーサイズがかなり異なっているため、Pixel 9シリーズの中では画質が最も悪いスマートフォンになってしまうのは確実です。
Exclusive: Google Pixel 9 series set for sweeping camera improvements | Android Authority
https://www.androidauthority.com/exclusive-google-pixel-9-cameras-3460690
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