Panther Lake はゲーミング性能改善へ?メモリーコントローラをCPU内蔵に戻す

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Panther Lake はゲーミング性能改善へ?メモリーコントローラをCPU内蔵に戻す

Intelがデスクトップ向けに新たに発売したArrow Lake-S世代のCore Ultra 200Sシリーズでは、最適化不足に加え、アーキテクチャ面でもゲーミングなどの処理が苦手なのか、最上位モデルのCore Ultra 9 285Kを取り上げた多くのレビューでは先代のCore i9-14900Kを下回る場面が多く、期待外れと言われています。ただ、Intelはこの弱点を認識しているのか、Arrow Lakeの次世代CPUにあたるPanther Lakeにて、ゲーミング性能などに大きな影響を与えるメモリーコントローラーの設計を大きく変更する可能性が出てきています。

Arrow Lakeの弱点はSoC Tileに移ったメモリー・コントローラー?

IntelはMeteor Lakeからタイル・アーキテクチャと呼ばれる各機能をチップレット化した構造を採用しており、Arrow Lakeも同様の構造を使用しています。

Raptor Lake世代まではチップレット化はされておらず、1つの単一ダイにCPU、GPU、I/O関係がまとめられており、CPUコアとL2/L3キャッシュのリングバスに隣接する形でメモリーコントローラーが位置していました。5 GHzという高速なリングバスも相まって、ゲーミングなどレイテンシーに左右されやすいアプリでは比較的高いパフォーマンスを発揮できていました。

しかし、Arrow Lake世代からはCPU TileにCPUとL2/L3キャッシュを備えますが、メモリーコントローラーへのアクセスは別タイルであるSoC Tileに位置しているため、遅延が発生すると言われています。実際にCore Ultra 9 285KはCore i9-14900Kに対してメモリーレイテンシーが約20ns増えていることがIntel公式およびベンチマークでも明らかになっており、これがゲーミング性能の低下につながっていると指摘されています。

Panther Lakeでメモリーコントローラーの位置をCPU Tileに移動。ゲーミング性能も向上するがデスクトップ向けで出ない可能性も。

リーカーのkopite7kimi氏によると、Panther Lakeではメモリーコントローラーの位置をCPU Tileに再び統合する見込みであることを明らかにしており、この変更によりArrow Lakeで見られたようなレイテンシーは改善され、結果的にゲーミング性能の改善なども期待されています。

ただし、このPanther Lakeについてはデスクトップ向けの投入も検討されていると噂されていますが、過去に出ているリークの大多数はノートPC向けのみがラインアップされると言われています。

また、Panther Lakeがデスクトップ向けで出ない場合は、そのままNova Lake-Sが投入されると言われていますが、このNova Lakeでは再びメモリーコントローラーが別タイルに移行すると噂されているため、IntelがAMDのようなInfinity Fabricに似たインターコネクトを用意しない限り、将来のCPUにおいてもゲーミング性能は期待外れとなると考えられています。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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