MENU
カテゴリー

NVIDIA TITAN Adaは最大900W動作だった。PCIe 8ピンを6本束ねたアダプターが存在

リンクの一部には広告が含まれています。
目次

お蔵入りになった「TITAN ADA」で衝撃的な12VHPWR変換アダプターが計画されていた

NVIDIAは2022年に発売したAda Lovelaceアーキテクチャー採用のGeForce RTX 4090に対し、さらに消費電力と性能を引き上げた最上位モデル「TITAN ADA」を計画していたとされています。しかし、このTITAN ADAはRTX 4090を大幅に上回る電力設計やそれに伴う高コスト、巨大すぎるカードサイズなど市販化には課題が多く、最終的にお蔵入りとなりました。

NVIDIA TITAN Ada のプロトタイプが流出。RTX 5090に対して10%劣るレベルの性能

ただし、このTITAN ADAは市販可能なレベルまで完成度が高められており、試作品をドイツのYouTuber Der8auer氏が入手しています。そして、その中でTITAN ADA向けに、既存のPCIe 8ピンを12VHPWRに変換するための特異なアダプターが検討されていたことが判明しました。

PCIe 8ピンを6本束ねて2つの12VHPWRへ。最大900Wの電力供給も

Der8auer氏によると、NVIDIAはTITAN ADAに搭載された2口の12VHPWRコネクタへ既存のPCIe 8ピンを変換する専用アダプターを開発していたとのことです。同氏はこのアダプターも入手しており、その構造はPCIe 8ピンを6本まとめて2本の12VHPWRへ変換するという非常に大掛かりなものでした。

PCIe 8ピン1本あたりの供給能力は最大150Wですが、これを6本束ねることで900Wもの電力供給が可能となります。そのため、TITAN ADAは最大900Wで動作する設計が検討されていた可能性があります。

このアダプターはコの字型に折れ曲がるレイアウトを採用しており、カードに接続するとケーブルがマザーボード側に向く構造になっていました。内部には変換基板も組み込まれており、基板上には「20220121」という日付が刻印されていることから、NVIDIAがGeForce RTX 4000シリーズ向けにTITAN ADAの市販化を真剣に検討していた様子がうかがえます。

実際に、過去にkopite7kimi氏は2022年4月終わり頃にAD102 GPUのフルスペック版を搭載した900Wのグラフィクスカードがテストされていることをリークしており、12VHPWRを2口搭載していることから恐らくこのリークではTITAN ADAのことを指していたと考えられます。

GeForce RTX 6090で消費電力がさらに増える可能性も

TITAN ADAは最終的に市販されませんでしたが、完成度の高いプロトタイプが存在していたことから、NVIDIAはすでに900Wクラスの動作に耐えられる基板設計、空冷クーラー、電源アダプターといった要素技術の開発・検証を完了していたと見られます。

そのため、2027年初めに発売されると見られている次世代グラフィクスカードのGeForce RTX 6090などでは現行のRTX 5090の消費電力である575Wを超えることが技術的には容易と言えます。場合によっては消費電力が600Wを超え、さらに12VPWR (12V-2x6)を2つ搭載する製品が登場しても不思議ではないと言えますが、RTX 6090がどのような製品になるのか、その動向に今後注目が集まります。

この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、加えて経済やマーケティングなどの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
プロフィールはこちら

コメント

コメントする

目次