文書生成を行うChatGPTや画像生成のMidJourney、StableDiffusionなどAIは一気に身近な存在となりユーザー数も急激に増えてきていますが、このAIブームによってAIに強いNVIDIA製GPUの供給が追いついていないようで、2023年12月まで納期が掛かる事や、既にAI向けGPUの販売価格が30%高騰しているようです。
AI用途向けのNVIDIA製GPUが供給不足。納期は最短で2023年12月、需要増により販売価格は約35%高騰
ここ最近、文章生成を行うChatGPTは多くのユーザーを獲得しており、世間での認知度が一気に高まっています。また、他にも画像生成を行うMidJourneyや個人で画像生成が出来るStableDiffusionなどAIが一気に身近な存在になりつつありますが、これに伴って必要となるのがAI系で求められる並列処理が得意なGPUなのですが、この中で特段AI向けで高い性能を持つのがNVIDIAのVolta V100やAmpere A100、A800、Hopper H100などが供給不足に陥っているようです。
中国のMyDriversによるとAI用途でこれらのGPUの需要は急増しており、NVIDIAのA100については需要増により2022年12月から価格が高騰し始めており、2023年4月時点では23年12月に対して販売価格は37.5%上昇しているとのことです。また、中国向けに性能が落とされたAmpere A800についても20%の値上げが行われているとのことです。
NVIDIAではAI用途向けでサーバー・データセンター向けGPUの供給を増やすため、TSMCに対してCoWoSプロセスで製造される半導体の生産枠を追加で抑えたと言われているのですが、それでも需要に追いついていないようです。納期については数か月前までは1ヵ月程度と短かったのですが、最近では3か月以上に伸びているほか、一部GPUの新規注文に関しては納期が最短で2023年12月になる可能性が出ているとの事です。
AI向けのGPUに関しては非常に高価で、最も世代的に古いVolta V100でも135万円、A800は160万円、A100は200万円、そしてH100は471万円となっていますが、これは最低価格で新たに注文する場合はこれよりも高くなると見られています。
なお、このAI用途向けGPUが枯渇する事で心配されるのがゲーミング用GPUであるGeForceとなっています。NVIDIAのGeForceに関しては、最上位モデルとなるGeForce RTX 4090では浮動小数点演算が82.6TFLOPsとなっており、Ampere A100を超えています。そのため、実際にRTX 4090をサーバー・データセンター向けに搭載しやすくしたブロワー型モデルが非公式ながら発売されています。
ブロワータイプのGeForce RTX 4090のレビュー出現。音は相当うるさい模様
謎のブロワー型GeForce RTX 4090が再登場。中身はGIGABYTE製GPU?
そのため、一部の小規模開発者や研究者などがRTX 4090の購入をして、今後若干需要が増え価格が高騰する可能性があります。ただ、幸いRTX 4080など下位モデルはメモリー帯域幅などが狭いためあまり影響は無いと言えます。
一方で、最も懸念されるのがRTX Ada GenerationなどGeForce RTX 4000シリーズと同じGPUダイを使ったエンタープライズ向けGPUです。これらはGeForceなどとほとんど同じ部品を使いながら価格が数倍するため、今後AI向けGPUとしてRTX Aシリーズに人気が向くとNVIDIAでは収益が取れるRTX Aシリーズの生産を優先します。そのため、GeForce RTX 4000シリーズなどの供給が一気に落ち込み価格が高いまま横ばい、最悪、価格が高騰する可能性があると言えそうです。(そこまでRTX 4000シリーズが売れていないのですでにある在庫でなんとかなる可能性も大いにありますが・・・)
コメント
コメント一覧 (5件)
はははwどんだけ買ってほしいんだよw
売れ行き悪くてCEOの年俸が減俸になってたから、仕方ないだろう。
マジでマイニング終わって本当に売れなくなってるんだろう。
4000シリーズ20万位出して買う奴なんていないと思うよ。
どんだけ他の物が値上がりしてると思うよ
来月から電気代また倍近く上がるんだぞ(笑)
マイニングが終わったらAIか
ゲーム業界終わっとる笑
またナンチャッテ供給不足か
よっぽど在庫を値下げせずに売りたいらしい
せいぜい頑張って売り払いたまえ