NVIDIAが GeForce RTX 5070 と RTX 5060 を3月と4月発売に延期へ。それでも品薄傾向？
NVIDIAはGeForce RTX 5070 Tiを2025年2月20日に発売される見込みで、発売に向けて出荷が進められるなど準備が進められている状態です。一方で、同じく2月に発売されると言われていたGeForce RTX 5070については発売日や出荷などの情報は全くない状態で2月発売が危うくなってきていますが、リーカーによるとNVIDIAはRTX 5090やRTX 5080、そしてRTX 5070 Tiなどのグラフィックカードの出荷量が十分に確保できない中で新たなモデルを発売しても供給が難しいことから、RTX 5070やRTX 5060の発売時期をそれぞれ当初計画より1か月程度遅らせる可能性が高まっているようです。
アナリストで業界筋ともつながりがある郭明錤氏によると、RTX 5090やRTX 5080の供給不足は半導体の供給制限に起因するものとなっており、2月に発売予定のRTX 5070、そして3月発売予定のRTX 5060シリーズについてはそれぞれ3月と4月発売に延期される可能性が出てきているとのことです。
この主な原因はGPUチップの供給難と見られており、仮に当初予定で発売されてもRTX 5070とRTX 5060は需要を満たすことはできずRTX 5090やRTX 5080と同じく発売後にすぐに品切れになってしまうレベルの供給量しか見込めないとのことです。
ただ、この情報の通りRTX 5070を3月発売に、RTX 5060シリーズの発売を4月に遅らせても、たった1か月で供給状況が劇的に改善するとは考えにくく、これらグラフィックスカードの人気にもよりますが恐らく抽選販売または発売日初日に売り切れ、再入荷が行われてもすぐに完売と言う状況になる可能性が高いと言えそうです。
NVIDIAはRTX 5070発売に備え、RTX 4070やRTX 4070 SUPERの供給を2024年末に終了しており、2025年2月時点ではこれらモデルの在庫はなくなっています。また、RTX 4060 Tiは1月中旬に生産終了で、今月中には在庫が一掃され、RTX 4060も3月から4月には在庫がなくなると予測されています。
そのため、RTX 5070やRTX 5060シリーズが発売された際には新モデルを狙っている人に加え、単純に今あるアッパーミドルレンジやミドルレンジのグラフィックカードを求めるユーザーも購入しようとするため供給不足に拍車がかかりやすい状況と言えそうです。
そもそもの供給不足の原因については明確にはなっていませんが、RTX 5000シリーズに用いられているBlackwell GPUはTSMC 5nm世代（TSMC N4P）のプロセスノードを使用しているため、RTX 5090に用いられているGB202 GPU以外はダイサイズも小さいため歩留まりは良好のはずです。しかし、このN4Pはサーバー・データセンター向けで需要が高いGB200 GPUの製造にも使われているため、郭明錤氏の言うRTX 5000シリーズの半導体は供給に制限を受けているというのはNVIDIAがサーバー・データセンター向けのGB200 GPUの製造を優先し、ゲーミング向けのGB20X系 GPUの生産の優先順位を下げた結果、供給がおぼつかないという状況になっている可能性がありそうです。
郭明錤 (Ming-Chi Kuo) | X (Twitter)
コメント
コメント一覧 （6件）
BlackwellはN4Pではなく4N（または4NP？）ですね
似ていてややこしいですが
4NってNVIDIAが勝手に名付けたプロセスで、TSMCのラインアップにあてはめると「N4P」になりますよ！
そりゃあ、単価と売上額が桁違いだもんな
仕方ないよ。
スパコン専業に移らないのは多分、失敗した時の保険もあるんだろうな。
GDDR7の製造が追いついてないんじゃね？
革ジャンがサムスンにブチギレてた話とも繋がる
長年に渡ってゲーマーに支えられて成長してきた開始なのにゲーマーを足蹴にするとか酷すぎる。AI分野は将来的にGPUから専用チップに移行すると思われるけど、その時にゲーマーを軽視してきたツケを払うことになるさ。
5070シリーズは5090よりもマシだがかなり品薄と噂されていますね。
一方RX9070シリーズの方は供給が潤沢になるだろうと噂されています。
どうもNVIDIAはCESでハッタリのアリバイ価格を発表してしまった手前、供給を過剰に制限することによる「実質的な価格アップ」で誤魔化そうとしているように思える