Nintendo Switch 2 内蔵の NVIDIA T239 の詳細が判明。チップは10nmに近く2021年に設計済みと判明

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Nintendo Switch 2 内蔵の NVIDIA T239 の詳細が判明。チップは10nmに近く2021年に設計済みと判明

任天堂が2025年6月5日に発売するNintendo Switch 2はNVIDIA製のカスタムチップを内蔵することで1440pで120Hz出力や4K60Hz出力が可能になるなどNintendo Switchに対して大幅な性能向上が実現されていますが、この『NVIDIA製カスタムチップ』については詳細などは明らかにされておらず、発表前のリークを基にしたスペック情報しか現状は明らかにされていません。

しかし、中国で活動するYoutuber(Bilbili)の极客湾Geekerwan氏がNintendo Switch 2に内蔵されるマザーボードを入手し、肝心なチップセットであるNVIDIA T239を分解し、詳細な解析を行いまだ不明だった仕様を明らかにしています。

Nintendo Switch 2に内蔵されているチップセットはT239と呼ばれるチップセットで、ダイサイズは207mm2になるとのことで、初代Nintendo Switchに内蔵されていたTegra X1の100mm2の2倍と言うサイズになっています。また、NVIDIAのGeForce RTX 3050などに搭載されていたGA107 GPUとほぼ同じサイズになっています。

このT239チップセットはJetson Orinに内蔵されるT234と似たチップセットとのことですが、細部は異なっており、特にCPUはT234はA78AEと呼ばれる信頼性を高めたARMコアが12コア搭載される一方で、T239は処理性能に振ったARMコアを8コア搭載するなどの違いがあるとのことです。

また、肝心なグラフィックス性能を決定づけるGPU側はTPCを6基内蔵し、TPCの中には2基のSMを搭載する構成になっており、CUDAコアは1536コア搭載するとのことで、こちらは過去に登場しているリークと情報が合致しています。

このT239の製造プロセスについてはGeForce RTX 3000シリーズと同じく、サムスンの8nmプロセスを活用すると過去のリークで言われていました。しかし、T239チップセットを分析するとGeForce RTX 3000シリーズに似た部分もありますが、全体的にはさらに古いプロセスとなる10LPE/LPPに近い仕様になっているとのことで、性能よりコスト低減を重視する任天堂の姿勢が伺える内容になっています。

さらに注目すべき点として、今回解析されたT239チップセットには『NVIDIA 2021』という刻印が見つかったとのことです。これは、このチップの基本設計が2021年時点には既に完了していたことを強く示唆しています。また、Nintendo Switch 2のチップ含めたハードウェアの基本設計は2022年時点では既に完了していた可能性が高く、その後2025年6月の発売に至るまで、任天堂は現行Nintendo Switchの販売状況や競合の動向などを見極めながら、最適な投入時期を待って『寝かしていた』のではないかと推察されます。

なお、現時点でNintendo Switch 2の初回出荷量は800万台にも迫ると言われており、過去最大規模の出荷量になる一方で、予約が供給を上回るなど大成功とも言える状況ですので、任天堂の戦略は現時点では大成功に近いと言えそうです。

ソース

全球首开Switch 2芯片!性能到底有多强? | 极客湾Geekerwan

https://www.youtube.com/watch?v=kXX9n62N72s

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 個人的には思ったよりいい性能。12nmぐらいの製造かと思ってた

  • >>肝心なチップセットであるNVIDIA T239を分解し、詳細な解析を行いまだ不明だった仕様を明らかにしています。

    つまりチップを基盤から引き剥がしてチップを保護している保護材を溶かすなり削るなりして集積回路を露出させて電子顕微鏡で調べたってことかだよね。
    リバースエンジニアリング専門部署でやったのかな。

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