Nintendo SwitchにWindows 11 on Armを入れた猛者現る。1クリックで10秒の待ち時間発生する性能
Windows 11はASUSのROG Allyなどハンドヘルド型デバイスでも使用されている他、CPUではx64系CPUに加えてArmでも動作するWindows on Armにも対応しています。そんなWindows 11をハンドヘルド型のArmデバイスでもあるNintendo Switchにインストールした猛者が登場しました。
Scientists have discovered the world's slowest PC and it looks like this
— PatRyk (@Patrosi73) May 12, 2024
This genuinely took like 3 hours in total to get to install. Every operation takes like 10 seconds pic.twitter.com/94UowMGCNP
Xのユーザー、PatRyk氏がWindows 11 on ArmをNintendo Switchにインストールし、実行している様子を投稿しています。ただ、Nintendo Switchは2017年に作られたハードウェアで、かつ使われているCPUアーキテクチャーに至っては2012年頃に発表されたものを使っているため、パフォーマンスは非常に悪くWindows 11のインストールには3時間かかり、システムの起動には6分近く待たされるとのことです。また、起動後にスタートメニューを開いたり、設定を開くなど一つ一つの操作をするたびに10秒近く待たされるなど当然ながら実用性が皆無で、あくまで夢のためにやってみたという状況になっています。
Nintendo Switchの仕様はCortex A57とCortex A53をそれぞれ4コアずつ備えた8コアCPUを備えていますが、動作クロックは最大1.01 GHzで、似た構成のSnapdragon 810はGeekbench 6のシングルコアスコアは370ポイント、マルチコアスコアは752ポイントで、マルチコアに至ってはSnapdragon X Eliteに対して5%の性能になっています。
Nintendo SwitchもArmを搭載しているため理論上はWindows on Armの動作が可能で一応動作はできています。しかし、Windows 11は2021年に発売されたOSに対して、Nintendo Switchは2017年に発売され、さらに搭載されているCPUアーキテクチャーは2012年ぐらいに作られたものであるため想像通り、使い物にならないパフォーマンスのようです。
あと1年以内にSwitchの後継モデルのNintendo Switch 2も登場しますが、これはSnapdragon 888に内蔵されているCortex A78系CPUを8コア搭載するため、Switch 2であればそこそこ快適にWindows 11の動作もできそうです。この辺りはハードウェア発売後すぐには実現できませんが、どうなるか期待したいところです。
PatRyk | X (Twitter)
コメント