Nintendo Switch 2 の動作クロックやコア数など最終スペックが判明。VRRのTV出力は非対応で確定

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Nintendo Switch 2 の動作クロックやコア数など最終スペックが判明。VRRのTV出力は非対応で確定

2025年6月5日に発売されるNintendo Switch 2では公式サイトではNVIDIAのチップを採用することが明らかにされる一方で、詳しいスペックについては明らかにされていませんでした。しかし、EuroGamersやDigital Foundryが開発者向けに提供されたNintendo Switch 2に関する詳細なスペック情報について明らかにし、各CPUとGPUのコア数や動作クロックなどが判明しました。

スクロールできます
Nintendo Switch 2
(Nvidia T239)
Nintendo Switch
(Nvidia Tegra X1)
CPUコア構成8x ARM Cortex A78C4x ARM Cortex A57
CPU動作クロック998 MHz (ドック時)
1101 MHz (携帯モード)
1.7GHz (最大)
1020 MHz (ドック、携帯共通)
1.785GHz (最大)
使用可能なコア数6コア
(2コアは使用不可)
3コア
(1コアは使用不可)
GPUアーキテクチャーAmpere (2020年初登場)Maxwell (2014年初登場)
CUDAコア1536コア256コア
GPU動作クロック1007MHz (ドック時)
561MHz (携帯モード)
1.4GHz (最大)
768MHz (ドック時)
460MHz (携帯モード)
921MHz (最大)
メモリー仕様 / バス幅128-bit/LPDDR564-bit/LPDDR4
メモリー帯域幅102GB/s(ドック時)
68GB/s (携帯モード)
25.6GB/s (ドック時)
21.3GB/s (携帯モード)
メモリー容量12 GB4 GB
メモリー使用可能量9 GB
(3GBシステム使用)
3.2 GB
(0.8GBシステム使用)

Nintendo Switch 2については『T239』と呼ばれるチップセットを採用すると2023年に登場したリークで言われていましたが、最終スペックによると実際にNVIDIA T239を採用するとのことで、この情報は正しかったと言えます。

CPUにはSnapdragon 888などに搭載されているARM Cortex A78Cコアを合計8コア搭載しますが、Nintendo Switch 2のOSが一部コアを使用するため、ゲーム開発者が実際に利用可能なのは最大6コアになるとのことです。CPUの最大動作クロックは最大1.7 GHzに設定されていますが、実際のゲームプレイ時には制限がかかり、ドックモードで998MHz、携帯モードで1101MHzで動作すると報告されています。なお、CPU側の動作クロックはドック時に対して、携帯モード時の方が高く設定されていますが、この理由は不明とのことです。

初代Nintendo Switchと比べるとCPUアーキテクチャーが最新化されているほか、ARM5系からARM7系に強化され、搭載コア数と利用可能なコア数共に2倍に増えています。これにより、ローディングなどCPU性能が求められる場面でも高い性能が期待できるようになっています。

CPUは潜在的に最大1.7GHzで動作可能と見られるものの、現在はその上限クロックが意図的に制限されている模様で、将来的なシステムアップデートによるドックモードなどでのクロック引き上げに期待が持てそうです。

GPUは2020年に登場したNVIDIAのGeForce RTX 3000シリーズに搭載されているAmpereアーキテクチャが採用され、CUDAコアは1536コアとなります。動作クロックは最大1.4 GHzで動作しますが、バッテリーの持続時間や発熱を考慮して、ドック時は1007 MHz、携帯モード時は561 MHzに制限されています。この動作クロックは初代Nintendo Switchと比較してドック時で約31%、携帯モード時で約22%向上しており、アーキテクチャとコア数の大幅な強化と合わせて、顕著なグラフィックス性能向上を実現していると考えられます。こちらもCPU同様、GPUのポテンシャルとしては最大1.4GHzでの動作が可能と見られるため、将来的なシステムアップデートによるクロック引き上げの余地も残されているかもしれません。

メモリーは128-bitのバス幅でLPDDR5を12GB搭載し、帯域幅はドック時は102 GB/s、携帯モード時は68 GB/sで動作するとのことです。使用可能なメモリーは12GBの内、システムが3GB使用するため、開発者が実際に使える容量は9GBとなっています。この容量は初代Nintendo Switchの3.2 GBに比べると非常に多くなっているほか、PlayStation 4 Proの使用可能なメモリー容量である5.5 GBよりも多くなっているため、例えばPlayStation 5 (PS5)向けタイトルをNintendo Switch 2に移植する際もアセットの最適化や一部設定の調整で対応しやすくなるなど、移植が容易になっていると考えられます。

その他仕様(TV出力でのVRR非対応やゲームチャット)

Nintendo Switch 2の性能の大部分を決めるのはメインチップのNVIDIA T239の仕様ですが、このほかにこのT239を支えるチップも存在しており、これがハードウェア型のファイル解凍エンジン(FDE)です。FDEの搭載により、本体ストレージやMicroSD Expressに保存されたゲームデータをCPUへの負荷なしに解凍することが可能になるため、CPU性能を引き出しやすくなるとのことです。

また、Nintendo Switch 2の主要機能の一つとして期待されていた可変リフレッシュレート(VRR)については、本体ディスプレイでのみ対応し、現状、TVモードでVRR対応テレビに接続してもVRRは機能しない仕様であると報じられています。この理由は明らかにされていませんが、ドックに内蔵されているDisplayPortからHDMIへの変換チップが、HDMI経由でのVRR出力に対応していないためではないか、と推測されています。この点について将来的なシステムアップデートでの対応も期待されますが、ハードウェア的な制約である場合、TVモードでのVRR対応は、将来登場するかもしれないアップグレードモデル(次期有機ELモデルなど)まで待つ必要があるかもしれません。

Nintendo Switch 2の発表会でアピールされていた新機能『ゲームチャット』についても一部情報が明らかにされました。このゲームチャットについてはゲーム画面の共有や表示、カメラを使ったビデオチャットなどかなり多機能ですが、開発者向けに示された情報では機能自体がかなり重く、多くのシステムリソースを必要とすることが明らかにされています。そのため、任天堂では開発者向けにゲームチャット動作時のシステム負荷を再現する機能も用意しているとのことですので、ゲームチャットを使うとどれほどゲーミング時のパフォーマンスが落ちるのかなど今後注目されそうです。

Nintendo Switch 2はチップセット含めた仕様は時代の最先端を行くものではなく、Nintendo Switchの正統進化と呼ぶべき堅実な内容と言えそうです。しかし、CPU側は比較的高性能なArm Cortex-A78C、GPU側にはレイトレーシングに対応するAmpereアーキテクチャーを採用するほか、メモリーの使用可能容量が9GBに設定されるなど、Nintendo Switchより将来を見据えた設計になっていると言えます。

ソース

Nintendo Switch 2: final tech specs and system reservations confirmed | EUROGAMER

https://www.eurogamer.net/digitalfoundry-2025-nintendo-switch-2-final-tech-specs-and-system-reservations-confirmed

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • クロックに余裕あると言っても現行Switchのように、
    ロード時のみの瞬間的ブーストにしか使えんでしょ。
    ドックモードでも発熱問題は解決できんからね。
    AAAタイトルは720p(もしくは596p)でレンダリングしてDLSSでアプコンてのが現実的。

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