Nintendo Switch 3 のチップセットはIntel 18Aプロセスで製造される可能性。
任天堂が2025年6月5日に発売するNintendo Switch 2はNVIDIA設計のAmpereアーキテクチャーを搭載したGPUと8コアのARMアーキテクチャCPUで構成されるチップセットが内蔵されると見られています。このチップセットの製造は、過去のリーク情報によれば、サムスンファウンドリが担当するとされています。
一方で、任天堂はNintendo Switch 2のさらに次世代にあたるコンソールゲーム機(通称:Nintendo Switch 3)の検討も既に水面下で進めていると見られ、そのチップセット製造に関して、Intelファウンドリが候補に挙がっている可能性が出てきました。
米国の金融サービス企業KeyBancのアナリスト、John Vinh氏によると、任天堂はNintendo Switch 3などの次世代コンソール機に搭載するチップセットについて、Intelファウンドリとの製造契約を検討しているとのことです。さらに、その製造プロセスとしてIntelの最先端プロセス「18A」を使用する可能性があると指摘しています。
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Intel 18Aプロセスは、2025年後半からの商用量産開始が予定されており、Intel自身の次世代CPU「Panther Lake」(2025年末投入予定)などで採用される見込みです。また、ファウンドリサービス(受託製造)の顧客としては、NVIDIAが2026年〜2027年頃に投入するGPUなどの製造にIntel 18Aを利用することを視野に入れ、現在テストや評価を進めていると、今年3月に報じられています。
もしこれらの情報が事実であり、かつNintendo Switch 3のチップセット開発もNintendo Switch 2に引き続きNVIDIAが担当する場合、NVIDIAが自社製品でIntel 18Aを採用するのであれば、Nintendo Switch 3向けチップセットもIntelで製造することで、開発費の削減や設計共通化によるコストダウンが見込める可能性があります。これが、Nintendo Switch 3のチップセットがIntelファウンドリ製になるかもしれない、という予測の根拠の一つと考えられます。
任天堂は伝統的に、チップセットの製造コストを抑えるため、必ずしも最先端ではない、成熟した製造プロセスを採用する傾向があります。例えば、2017年発売の初代Switchでは、量産開始から数年経過したTSMCのプロセス(当初20nm、後に16nmへ移行)が採用されました。また、2025年発売のNintendo Switch 2は2018年に量産開始されたサムスンの8nmプロセスを使っています。
そのため、Nintendo Switch 3でも同様の戦略が取られた場合、2026年に量産化されるIntel 18Aプロセスを使っても特に不思議ではありません。そして、もしNVIDIAが将来のGPU(例えばGeForce RTX 6000シリーズ世代)をIntel 18Aで製造する場合、その技術が将来のNintendo Switch 3に搭載されるGPUのベースとなる可能性も考えられます。
ただし、今回の情報はあくまでアナリストによる予測であり、ファウンドリ事業の拡大を目指すIntel側の希望的観測が反映されている可能性も否定できません。とはいえ、Nintendo Switch 2の発売日が決定したことで任天堂側も既に次世代機の検討を開始していると考えられ、その中で、Intelファウンドリの活用を含め、様々な選択肢が検討されている段階である可能性は高いと言えるでしょう。
KeyBanc Reiterates Sector Weight Rating on Intel (INTC) Following ‘Mixed’ Asia Takeaways | KeyBanc
コメント
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出荷量がでかいから利益率が低くてもやりたがるところは多いんじゃないかな。