ソニーがPS5ゲームもプレイ可能な次世代PlayStation Portable (PSP2?)を開発中とBloombergが報じる
ここ数年、ハンドヘルド型ゲーム機はSteam Deckを筆頭に知名度を高めており、特にこれらのハンドヘルド型ゲーム機に必ず搭載されているAMDのCPUとGPUを一つのチップセットに統合したAPUは低消費電力である上、最近ではグラフィックス描写に直結するGPU性能も大幅に向上しています。
そんなハンドヘルド型ゲーム機ですが、2024年5月頃にリーク情報でソニーがPlayStation 4のゲームがプレイ可能な新型PlayStation Portable(PSP2)を開発中と報じられ、構想段階のハードウェア仕様も明らかになりました。経済・金融情報系ニュースを主に扱うBloombergも、ソニーがハンドヘルド型ゲーム機を開発していることを報じています。
Bloombergが関係者から入手した情報によると、ソニーはNintendo SwitchやMicrosoftが開発中とされるXboxのハンドヘルド版、さらにはSteam Deckなどと競合することを視野に入れたハンドヘルド型ゲーム機(PSP2)の開発を計画しており、このゲーム機ではPS5ゲームが動作するとのことです。
ソニーに関してはモバイルゲームやPCゲーム、ライブサービスタイトルへの進出を強化しており、PSP2もその一環として検討されていると考えられます。ただ、現時点でこの計画は初期段階で確実に実現するかは不明であるとのことです。
PSP2にはPS6で採用予定のUDNA GPUを使う?
今回のBloombergの報道はPS5がプレイ可能なハンドヘルド型ゲーム機と記載されていますが、実際にはPS6と同時開発されていると言われているPSP2と見られており、PS6のゲームもプレイできるものと考えられています。特に最近出現したリーク情報では、AMDが2026年に投入予定の新GPUアーキテクチャーであるUDNAはPS6にも採用されるほか、PSP2も同様にUDNAをGPUアーキテクチャーを採用すると言われているためPS6のゲームも動くと考えるのが自然と言えます。
ソニーのハンドヘルド型ゲーム機の歴史としては、2005年に発売されたPSPが7500万台と成功しましたが、次に登場したPS Vitaはスマートフォンとの差別化が図れず最終的に1500万台しか売れず、商業的に大失敗となり、これ以降はソニーがハンドヘルド型ゲーム機市場には参入していません。一方、最近ではSteam DeckのようにPCゲームをプレイできるまでハードウェア性能を強化すれば、スマートフォンと棲み分けが可能であることが明確になっているため、PCゲーム並みの画質が期待できるPSP2については一定の販売台数が期待できそうです。
また、開発コスト面でも、PSPやPSVitaは同時期に発売されていたPS2やPS3とは異なる専用ハードウェアと開発環境を用意する必要があったため、ソニーやゲーム開発者側への負担は小さくありませんでした。しかし、PS6とPSP2ではCPUとGPUのコア数が異なるものの、基本設計が同じAPUを採用できるため、PS6向けにゲームを開発し、PSP2向けには画質設定を変更するだけで、2つのハードに対応可能になります。また、AMD製APUを再び採用しているため、PS5やPS4のゲームもPSP2で動作させることが可能であり、月間アクティブユーザーが1.2億人いるPlayStationユーザーのゲームライブラリーもそのまま活用できるなど、PSPやPSVitaの時とは異なる環境が整っています。そのため、計画通りソニーがハンドヘルド型ゲーム機市場に参入することが期待されますが、今後どのような展開になるのか注目されます。
Sony Working on Handheld Console for PS5 Games to Rival Switch | Bloomberg
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