Apple M4搭載iPad Proのベンチマーク結果が登場。M2 Max搭載Mac Studio並みの性能に
Appleは2024年5月7日にTSMC N3Eプロセスで製造されるM4プロセッサを搭載するiPad Proなどを発表しましたが、同プロセッサのGeekbench 6ベンチマークの結果が掲載され、非常に高い性能が明らかになりました。
iPad Proに搭載されるM4はCPUは4P+6Eで構成されており、動作クロックは最大4.4 GHzで動作している事が判明しています。仕様的にはコア数が4P+4EのM3よりE-Coreが2コア増えていますが、L1/L2キャッシュなどは同じでCPUアーキテクチャーについてはM3から大きく変わっていない様です。
そんなM4搭載iPad ProはGeekbench 6のベンチマークでシングルコアは3764ポイント、マルチコアでは14677ポイントを記録しています。
この記録は、M3のシングルコア3087に対して22%、マルチコア11702に対して25%上回るスコアになっており、M2 Maxを搭載するMacStudioで記録されているマルチコアの14,800ポイントにも迫るスコアになっています。
QualcommのSnapdragon X Eliteの発表時に明らかにされたマルチコアスコアの15,610ポイントに対して6%劣りますが、Snapdragon X Plusの13,350ポイントに対して10%上回るスコアを記録するなど基本的な性能は非常に高いようです。
今回Geekbenchに登場している10コア搭載のM4は1TBと2TBのストレージ容量を持つiPad Pro限定で、512GBは9コアのM4が搭載されますが、9コアでも十分高い性能を発揮するものと考えられます。
ただ、懸念点がGeekbench 6はCPUのピーク性能を計測するいわゆる、短距離走型のベンチマークです。そのため、動画のエンコードや高度な処理を長時間行う際にも性能を維持できるのかは不明で、特に5.1mmと言う驚異的な薄さを実現しているため放熱性能には限りがあるためこの性能を持続的には出せない可能性が高そうです。
AppleのM4はM3のマイナーチェンジ版の様な印象でしたが、性能自体は順当に上がっている様です。特に動作クロックを見るとM3の最大4.1 GHzからM4は最大4.4 GHzと7%ほど上がっていますが、性能はシングルコアで22%、マルチコアで25%上がっているのでCPUコアの処理性能自体も向上しています。ただ、やはり心配なのは発熱で、iPad Proではグラファイトやアップルロゴ部を銅にすることで放熱性能を高めているとは言っていますが、それでも筐体を使うだけで冷却は困難と言えますので、Geekbenchを複数回回すなどすると恐らく性能は大きく落ちる事が予測されます。
この点は今後発売された際にレビューなどで明らかになると考えられます。
ただ、それでもMac Studio並みの性能をiPad Proの6mm以内の薄さで実現するのは驚異的ですので、Mac Studioも賛否を呼んでいるプレス動画に入れても良さそうですね。
iPad16,6 (Apple M4) | Geekbench 6
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10コアは512GB限定じゃなく1・2TBです