近頃、ハイエンド市場ばかりの話しか出てこないNVIDIAのGeForceですが、現行のエントリークラスグラフィックスカードであるGeForce GT 710の後継となるGeForce GT 1010が登場しました。
Pascal世代へアップグレード
NVIDIA GeForce GT 1010, The Entry-Level Successor To The GT 710, Is Finally Here | wccftech.com
NVDIAのグラフィックスカードラインアップの中で最も下に位置するGeForce GT 710はKepler世代のGK208 GPUをベースに作られており、2016年1月に発売がされました。そこから約5年間アップグレードはありませんでしたが、遂に2021年1月にNVIDIAはPascal世代のGP108ベースにアップグレードされたNVIDIA GeForce GT 1010をリリースします。
ドライバーは既に公開中のGeForce GT 1010
GeForce GT 1010に関しては、NVIDIAから告知などの発表はされておらず、偶然、NVIDIAのドライバーダウンロードページにアクセスした人が見つけた事が発端となっています。
TechPowerUPによると、スペックとしてはGT 1030をベースにしつつもCUDA コアなどは少し削減されています。
CUDAコアは256コア搭載し、VRAMは2GBのGDDR5を搭載しています。ベースクロックは1228MHzでブーストクロックは1468MHzとなっている模様です。
TDPに関しては30Wとなる見込みで推奨される電源容量は200Wとなります。グラフィックスカード本体もロープロファイル対応という事でPCIeスロットを有するPCであればほとんどカバーできる性能になっています。
主なターゲットは、ホームシアターPCやサーバー向け?
GeForce GT 1010ですが、主なターゲットはホームシアターPCやサーバー向けの外部出力の追加や、動画再生支援機能のアップグレードを目論む人向けの製品になっていると考えられます。価格帯は公開されておらず、一般向けに販売されるのかも現時点では不明です。しかし、もし一般向けに発売がされるとすれば、GT 710が4000円程度で購入できる事から、ほとんど同じ価格で販売されるものと考えられます。
最近はCPUに内蔵されているグラフィックス機能の性能も向上している事もあり、コンシューマー向けでは次第にこのようなローエンドGPUの存在意義が失われていくと考えれます。一方で、サーバー向けの用途ではXeonなど内蔵グラフィックスが搭載されていないCPUが主流であり、画面出力をする際にこのようなローエンドグラフィックスカードは必要になると考えられています。NVIDIAとしてはこのような需要が存在する事を見越して多少のコストをかけて2010年前半のアーキテクチャーであるKepler世代から2010年後半に登場したPascal世代へアップグレードをして延命したと考えられます。
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