Intelでは2022年秋以降にコンシューマー向けCPUを含む、WiFiやチップセットなど幅広い製品に対して値上げを実施する計画のようです。
日本経済新聞社がIntelの値上げを報道
Intel plans price hikes on broad range of products – Nikkei Asia
米Intel、半導体値上げを通達 インフレでコスト上昇: 日本経済新聞(要会員登録)
Intelでは2022年4月に行われた第1四半期決算発表時に世界各国でのインフレによって製造コストが高騰、結果一部セグメントの製品について値上げを行う可能性がある事を発表しています。
これに関連して7月14日付の日経新聞によると、業界関係者からの情報でIntelは2022年秋頃を目途にサーバーやコンシューマー向けのCPUのみならずWiFi用チップセットなどの値上げを計画しているとの事です。
値上げ幅については製品によって異なるようで、詳細については未決なものの、最低でも数%、一部製品については最低でも10~20%以上の値上げになる可能性があるとの事です。
Intel Raptor Lake-Sの販売価格は高騰へ
Intelが2022年秋以降に第13世代CPUとなるRaptor Lake-Sを発表、発売予定としていますが偶然にもIntelが値上げする予定時期と重なっています。
このRaptor Lake-Sの価格については6月頃に出現したリーク情報では現行のAlder Lake-Sと同じ価格帯での発売が見込まれていましたが今回の値上げ報道によって同じ価格帯での発売については絶望的と言える状況と言えます。
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ただ、元々Alder Lake-Sについては最上位モデルのCore i9-12900Kは発売日時点で8万円程度で販売がされていた一方で、AMDの最上位CPUであるRyzen 9 5950Xについては発売開始された2020年11月の段階では11万円に迫る価格で販売がされていました。
そのため、Raptor Lake-Sの最上位モデルが仮にAlder Lake-Sに対して20%ほど値上げがされたとしても販売価格は10万円程度となりハイエンドモデルとしては妥当な金額に留まると考えられます。
世界的にインフレ傾向にあるのは明白で6月のアメリカ消費者物価指数は前年比で9.1%とたった1年で身の回りのものが10%値上げするという異常事態に陥っています。このような背景もあり今回Intelは値上げを行うようですが、Alder Lake-Sについてはハイエンドからエントリーまでコストパフォーマンスが非常に高い状態になっていましたので、例えRaptor Lake-Sを機に20%程度値上げが行われたとしても、ミドルレンジのCore i5-13400が3万円前後、最上位モデルのCore i9-13900Kが10万円台と高めですが許容範囲内と言える価格設定に落ち着くのでは無いかと考えられます。
ただ、Intelが値上げするとなるとTSMCの値上げなどで苦しんでいるAMDも値上げが可能になるため、今年秋に発売されるRaptor Lake-SやRyzen 7000シリーズについては今まで通りの価格設定に落ち着くという淡い期待をしていると痛い目に遭うのは明白ですので皆さん覚悟をしましょう。。。
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