IntelではディスクリートGPUであるArc AlchemistをエントリーモデルはBTOかつ中国からリリースすると発表をしていますが、Intelから遂にエントリーモデルのArc A380を一旦中国限定で発売する事が発表されました。
Alchemist世代、Arc A380発表
Intel officially launches Arc A380 desktop graphics card in China, costs 153 USD – VideoCardz.com
Intelのデスクトップ向けArc Alchemistについて、Intelのビジュアルコンピューティング副部門長からはデスクトップ向けArc AlchemistのエントリーモデルにあたるArc A380がQ2、つまり6月中にリリースはされるものの、主に中国で販売されるOEM製PC向けに供給されるに留まるとIntelの公式ブログで発表がされています。
そんなIntelのAlchemist GPUですが今回、Intelから約束通り中国限定ではあるものの、Alchemist世代のArc A380が正式に発表がされました。
外部電源不要。パフォーマンスはRadeon RX 6400より25%高速
Intelが正式に発表したデスクトップ向けのディスクリートGPU、Arc A380はACM-G11 GPUを搭載。このACM-G11 GPUはArc Alchemist世代の中ではエントリー向けGPUとなっており、Xeコアは8基、コア数は1024基搭載しています。動作クロックについてはベースは2000 MHzでブースト時の動作クロックは更に高くなると見られています。VRAMに関してはGDDR6 6GBという事で近年大容量なVRAM容量を要求するゲームに対しても対応する事が可能となっています。
ただ、高い動作クロックである一方で消費電力については75Wに抑えられており、外部電源は不要でPCIe x16スロットに差し込めばそのまま動作が可能という事でエントリーモデルにはありがたい仕様になっています。
性能面ではArc A380はAMDが発売しているエントリーモデルのRadeon RX 6400に対して全体的に25%ほど性能が高くなっているとの事です。GeForce GTX 1650との比較に関してはIntel公式から発表はありませんが、過去に出現しているベンチマークから推察すると恐らく15%~20%程度上回るレベルになると見られています。
ゲーミングでのパフォーマンスは1080p中画質設定であれば、Apex LegendsやFortniteなどは100FPS、PUBGなどは78FPSという事で、人気があるバトルロワイヤル系ゲームでも快適なプレイが可能となっています。
価格は1030元から。日本円では税込みで2.0万円前後で販売。
IntelによるとArc A380は中国では1030元(税込み)という事で米ドル換算ですと153ドル、日本円換算の場合は2.0万円前後での販売になると見られています。
Radeon RX 6400の最安値が19980円で販売されている事からIntel Arc A380の方が少し高価にはなる見込みです。ただ、性能面ではRX 6400を25%を上回る見込みでVRAM容量も2GB多い6GBという事で実際に2万円前後で販売がされればコストパフォーマンス面では高いグラフィックスカードとなりそうです。
なお、現時点ではArc A380はパーツ単品での販売は行われず、中国国内に拠点を置くOEM製PCへの搭載と言う形での供給となりますが後ほど、パーツ単品での販売を実施、その後全世界でOEM製PCへの搭載やパーツ単品での販売が開始される見込みになっています。
Arc A380は中国から販売開始とはなっていますが、7月から8月頃には全世界でパーツ単品として販売が開始される予定と言われていますが、Arc A380に関してはNVIDIAやAMDが新世代のエントリーモデルは近々出す予定が無いため、価格が2万円台かつ性能面ではRadeon RX 6400やGTX 1650を上回ると言う事でそこそこ人気が出そうなグラフィックスカードとなりそうです。Apex LegendsやFortniteなど人気ゲームも快適にプレイできそうですので、コストパフォーマンスが高いゲーミングPCを検討している人は夏以降に組み立てるのが良いかもしれません。(その頃にはRTX 3000シリーズも手が届くという可能性もありますし)
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