IntelではディスクリートGPUであるArc AlchemistをエントリーモデルはBTOかつ中国からリリースすると発表をしていますが、Intelの発表通り、中国で販売されるMSI製BTOにてArc Alchemist A380が搭載されたモデルが登場したようです。
Arc Alchemist A380
Intelのデスクトップ向けArc Alchemistについては2021年頃は2022年上旬に発売がされると言われていましたが、最終的には夏ごろまで発売が遅れると言われています。
実際に、Intelのビジュアルコンピューティング副部門長からはデスクトップ向けArc AlchemistのエントリーモデルにあたるArc A380がQ2、つまり6月中にリリースはされるものの、主に中国で販売されるOEM製PC向けに供給されるに留まるとIntelの公式ブログで発表がされています。
そんな、Intel Arc A380ですが、MSI製のゲーミングBTO PCとして中国の通販サイト、JDに掲載がされました。
VRAMは6GBと判明。e-Sports系タイトルは85~200FPSで動作
Arc Alchemistが搭載されたBTOはMSI製のMAG SHIELD M301と呼ばれるMicro-ATXマザーボードを搭載するデスクトップパソコンとなっています。
このBTO PCのGPU構成の一つとしてIntelのディスクリートGPUのエントリーモデルであるArc Alchemist A380が選択可能となっています。
Arc A380の仕様としては、過去のリークでエントリー向けGPUダイであるACM-G11 GPUが搭載され、Xe Coreが8コア、FP32コアが1024コア搭載、VRAMバス幅96-bitとなっています。また、今回新たにVRAM容量が6GB搭載される事が明らかになっています。
A380の競合GPUとしてはGeForce GTX 1650などがターゲットとなっていますが、Arc A380ではGTX 1650の4GBより2GB多い6GBとなっており、近年VRAM容量を多く要求するゲームにも対応が可能となっています。
なお、サイトでは各ゲームで1080pかつ低〜中画質設定時のパフォーマンスが示されており、日本でも比較的有名なPUBGでは94FPS、リーグ・オブ・レジェンドでは200FPS程度となっており、比較的負荷が軽いe-Sports系タイトルであれば十分快適なプレイが可能となっています。
Arc Alchemistの発売については何度も遅れていましたが、遂に発表および発売が迫っているようです。ただ、今回のArc AlchemistについてはIntelが発表した通りBTO専用かつ中国国内限定のようで、日本や米国、ヨーロッパでの発売はまだまだかつ、PCパーツ単体となると更に先になりそうです。
性能についてはPUBGが低から中設定で94FPSということで性能的には競合となるGTX 1650 GDDR5と同じぐらいになっています。ただ、Arc Alchemistは世代が新しくなっているため消費電力が低かったり、VRAM容量が若干多く搭載されているなどしているため、エントリーモデルGPUを求めているユーザーからすると価格次第では魅力的なGPUになるかもしれません。(NVIDIAが6月15日にGTX 1630を発売予定のため、それの価格と性能次第ですが・・・)