Intel Sapphire Rapidsのベンチマーク出現。課金要素やHEDT向け展開も判明

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Intelでは2022年中に次期サーバー向けCPUであるSapphire Rapidsを投入予定ですが今回、そのベンチマークとHEDT向けモデル、そして賛否を呼んでいる課金要素について明らかになりました。

目次

2022年登場予定のサーバー向けCPU、Sapphire Rapids

Intel Sapphire Rapids-AP, The Next-Gen Golden Cove Core Powered HEDT CPU Lineup, Rumored For Launch By End of 2022 (wccftech.com)

Intelではサーバー向けCPUとしてIce Lake-SPの後継モデルであるSapphire Rapids-SPを2022年中に投入する事を計画していますが、CPU関連のリーク情報を扱うTwitterユーザー、Yuuki_AnS氏がこのSapphire RapidsのベンチマークやHEDT向けのSapphire Rapids-AP、そして賛否を呼んだ課金要素について内容をリークしています。

Sapphire Rapids-SPのベンチマーク出現。EPYC Milan-Xとほぼ互角?

ベンチマークについては48コアを搭載するSapphire Rapids-SPのデュアルソケット構成で行われており、Ice Lake-SP世代で40コアを搭載するXeon Platinum 8380とAMDの3D V-Cacheを搭載する64コアCPU、EPYC Milan 7773Xが比較用のCPUとして挙げられており、Cinebench R15、R20、R23とCPU-Zのベンチマークが取られています。

なお、Sapphire Rapids-SPはES品のため動作クロックは1.5 GHzと非常に低い状態で取られています。

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Cinebench系のシングルコアの傾向としてはSapphire Rapids-SPはAlder Lake-Sにも採用されているGolden Coveアーキテクチャーを採用しているため、1.5 GHzと言う低い動作クロックでありながら、2.5 GHzで動作するIce Lake-SPを超えるスコアを出しています。一方で、EPYC Milan-Xに関してはシングルコア性能ではIce Lake-SPよりも低いスコアが出ていますが、Cinebench系自体、大容量キャッシュの恩恵をあまり受けられないためなのか伸び悩みを見せています。

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マルチコアになるとシングルコアとは打って変わって、コア数の多いEPYC Milan-Xが圧勝となります。Sapphire Rapids-Xに関してはIce Lake-SPよりも16コア多いものの、動作クロックが足を引っ張っているためか、最大で8%の伸びに留まっています。

CPU-ZのスコアもYuuKi_AnS氏によって掲載されています。CPU-Zでは通常版ではシングルコアはSapphire Rapids-SPが453.8pt、Ice Lake-SPが413.9pt、EPYC Milan-Xが478ptとなっており、Sapphire Rapids-SPがIce lake-SPに対して10%近く優れたスコアを出しています。一方でEPYC Milan-Xに対しては5%劣後する状況となっています。

マルチコアではSapphire Rapids-SPが31204.5pt、Ice Lake-SPが37806.9pt、EPYC Milan-Xが60162.6ptとなっており、64コアを搭載するEPYC Milan-Xが圧倒的な性能を誇っています。

このCPU-ZのスコアでAVX2を用いたスコアも掲載されているのですが、Intelのサーバー向けCPUではお馴染みのAVX-512についてはSapphire Rapids-SPにおいては動作しなかったとの事です。

AVX-512含め、課金要素は満載

Sapphire RapidsなどXeon系CPUではCPUに課金要素であるSoftware Defined Silicon(SDSi)を投入する事が計画されているようですが、Sapphire Rapids-SPでは以下のアンロック要素が追加されるようです。

  • Intel VROC VMD NVMe RAID Premium
  • Intel Medium Memory SDSi Upgrade
  • Intel Large Memory SDSi Upgrade
  • Intel Speed Select SDSi Upgrade

Intel VROC VMD NVMe RAID Premiumについては現行のCore-XやXeonにおいても有料オプションとしてドングルが提供されていますが、これらがSDSiに置き換えられるようです。この点については、ドングルを別途マザーボードメーカーから購入する手間が減るため、利便性が上がる変更となっています。

一方でMemory SDSi Upgradeと呼ばれる項目が複数ありますが、これはHBM2eを搭載するSapphire RapidsではHBM2容量は各モデルで共通なものの、実際に使える容量は課金に応じて変わるようです。

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Speed Select SDSiについてはコンシューマー向け製品で言う所のTurbo boost的機能を追加する場合、課金をして解除をする必要があるようです。

また、ベンチマークにてAVX-512では動作しなかったと言う点についても課金制の可能性が高いようです。ただ、このAVX-512についてはES品であるため有効化されていない可能性も含まれているようです。

HEDT向けも2022年末までに登場。Ryzen Threadripperに対抗

IntelではHEDT向け製品については長らく競争力のある新製品の投入ができておらず、HEDT向けCPUではAMD Ryzen Threadripperしか選択肢がないという状態になっていました。しかし、IntelではSapphire Rapids-APと呼ばれるHEDT向けCPUを2022年末までに投入を行い、Ryzen Thredripperに対抗することを計画しているようです。

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IntelのSapphire RapidsについてはAlder Lakeなどで良好なパフォーマンスを発揮しているGolden Coveアーキテクチャを採用しているため、場面によってはEPYC Milan-Xのシングルコア性能を超える、高い性能を持っているようです。

ただ、CPU全体としてみるとSapphire Rapidsの最大コア数は48コアということで64コアのEPYCと比べるとパフォーマンスは劣るという結果となっていますので、依然としてサーバー向けCPUとしてはEPYCのシェアが拡大していくように考えられます。

課金要素についてはSapphire Rapidsには確実に投入されるようで、HBM2の容量については全モデル同一でありながらも、実際に使える容量は課金額に応じて変わる可能性が高そうです。このSDSiについてはかなり注目を集めている要素であるためさらに情報が出現すると考えられます。

 

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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