Intel デスクトップ向け Nova Lake は大容量キャッシュモデルを先行投入。AMDに対抗へ

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Intelがゲーミング市場で逆襲? Nova Lakeは大容量キャッシュモデルを先行投入

Intelが2024年に発売した「Arrow Lake」は、ゲーミング性能において競合AMDのRyzen 9000X3Dシリーズが搭載する3D V-Cache技術の後塵を拝し、コンシューマー向け市場で苦戦を強いられています。

しかし、Intelは2026年に発売を予定しているNova LakeではCPUアーキテクチャーを一新し、16P+32E+4LPEの最大52コアを搭載したモデルのほか、AMDの3D V-Cacheに対抗する大容量キャッシュ搭載CPUも投入されると噂されていましたが、今回新たなリークによってNova Lakeの大容量キャッシュ搭載モデルのコア数や投入順序などが明らかになりました。

Nova Lakeには、「bLLC (big Last Level Cache)」と呼ばれる大容量キャッシュ技術を搭載したモデルが存在すると見られています。これは文字通り「巨大な最終レベルキャッシュ」を意味し、AMDの3D V-Cacheと同様にL3キャッシュを大幅に増量させる技術です。過去のリークでは、このbLLCによってL3キャッシュが最大144MBに達するとも言われています。

そして今回、Intel関連のリークで定評のあるOneRaichu氏が、このbLLC搭載モデルの具体的な構成と投入順序について新たな情報を明らかにしました。同氏によると、bLLCを搭載するモデルは「8P+16E (+4LPE)」の合計24コア構成(※LPEを除く)になるとのこと。

さらに注目すべきは、その投入順序です。Nova Lakeでは、このゲーミング性能を重視したbLLC搭載モデルが最初に市場へ投入され、その約1四半期後に16P+32E (+4LPE)を搭載する最大48コア (※LPE除く)のフラッグシップモデルが投入される計画とのことです。

デスクトップ向けの「Nova Lake-S」は2026年の発売が計画されており、これまでのIntelの傾向を踏襲するならば、第4四半期(秋頃)の登場が有力です。このスケジュールに今回のリーク情報を当てはめると、以下のようになります。

  • 2026年第4四半期: 8P+16Eコアの「bLLC」搭載モデルを先行発売
  • 2027年1月 (CES 2027): 52コアのフラッグシップモデルを正式発表
  • 2027年第1四半期(春まで): 52コアモデルを発売

この動きは、最も競争力のある製品を先に投入することでIntelがゲーミング性能を武器にAMDからシェアを奪還すると言う強い意志の表れと言えそうです。

AMD Zen 6 の3D V-Cacheは最大240MBのL3キャッシュを搭載可能な設計 – GAZLOG

迎え撃つAMDも、2026年秋頃に次世代のZen 6アーキテクチャを採用した新Ryzenを投入すると見られており、こちらは最大96MBまで大容量化した3D V-Cacheを搭載すると噂されています。

これに対してIntelは今回紹介したbLLCで対抗しますが、Nova Lake投入でIntelがゲーミング性能で再び頂点を取れるのかなどIntelの今後を占う上で非常に重要な製品となるため、さらなる続報に注目が集まります。

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