Intel GPUのロードマップ出現。2023年はAlchemist+、2024年にBattlemage登場

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IntelではディスクリートグラフィックスカードのArc Alchemistを2022年から発売をしていますが、この次世代モデルであるArc Alchemist+やArc Battlemageに関するロードマップ資料が出現したようです。

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Intel製GPUのロードマップ資料が出現。Arc Alchemist+が2023年、Battlemageは2024年登場

IntelではディスクリートグラフィックスカードであるArcシリーズ、第一弾を2022年中頃から発売したものの、当初の発売は2021年から1年近く遅延しての登場であったことや性能やドライバー、価格面で競合のNVIDIAやAMDに敵わない事からIntelが将来的なディスクリートグラフィックスカードの開発自体を中止するという話もありました。

しかし、2022年末にIntelがグラフィックスカード開発を行うAXG部門をコンシューマー向けとエンタープライズ向けに分割、再編する事を発表し、その際にArc Battlemageの開発継続が明言されましたが、Intelが2023年以降に用意しているグラフィックスカードに関するロードマップがRedGamingTechより出現しました。

Intel Battlemage & Celestial HUGE Performance Targets, Architecture & Roadmap | Blackwell UPDATE – YouTube

RedGamingTechが入手したグラフィックスカードのロードマップは主にデスクトップ向けにフォーカスした内容になっています。

ロードマップ資料は2022Q3から始まっている事から2022年4月~6月の間で作成がされたと考えられます。

資料によると、Intelでは2023年Q1(3月末)までにNVIDIAのGeForce GTX 1660やRTX 3050と競合となるTDP 150W台のグラフィックスカードを現行のArc Alchemistラインアップとして追加で投入する予定となっています。

また、2023年Q3以降は現行のAlchemistのリフレッシュモデルまたは改良モデルであるAlchemist+を投入予定で、最初はエントリーモデルのArc 300シリーズ、2023年秋以降にArc A700シリーズなどアッパーミドルレンジ帯に展開が行われるようです。ただ、ロードマップを見るとAlchemist+の最上位モデルはArc A750以下のパフォーマンスでの登場が予定されており、NVIDIAのGeForce RTX 4050やAMD Radeon RX 7600などと対抗するモデルを想定していると言えそうです。

2024年のロードマップではIntelの次世代GPUアーキテクチャー、Xe2を採用したBattlemageが登場する予定で、現行の最上位モデルArc A770を超える位置づけのTDP 225W台のBattlemage G10 GPUが2024年初夏頃に、ミドルレンジクラスではBattlemage G21 GPUが夏から秋にかけて投入される予定との事です。

このBattlemageにはXe2-HPGという新しいアーキテクチャーが採用されており、メモリー周りの性能を向上させる他、レイトレーシング性能の向上やNVIDIAのDLSSに似た機械学習モデルを採用したレンダリング画質向上技術などが採用される予定のようです。

また、Battlemageの性能ターゲットはミドルレンジからハイエンドクラスを目指しているようで、NVIDIAのGeForce RTX 4060からRTX 4070 Ti、Radeon RX 7600 XTから7800 XT並みの性能を目指す可能性がありそうです。

IntelのディスクリートグラフィックスカードについてはIntelの決算状況からすると凍結されてもおかしくない状態でしたが、どうやらもう一度チャンスを与えられるようです。

Arc Alchemist+については詳細は不明ですが、ロードマップの位置的にRTX 4060に勝てるか微妙な製品になりそうな予感です。

次世代GPUのBattlemageについては2024年夏ごろ登場という事でNVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズやAMDのRadeon RX 8000シリーズが見えてくる時期に発売と言うスケジュールになっています。これは少しでも開発が遅れればArc Alchemistの様に発売時点で既に世代遅れ品と言う最悪な状況になり得ます・・・

このBattlemageについては当初出ていたリークではチップレットデザインを採用するなど革新的なGPUになると噂されていましたが、今回出現した資料を見る限りチップレットデザインは非採用という事で、もしかしたらチップレットデザインは白紙に戻されてゼロから開発をするという事で2024年に登場となってしまっているのかもしれませんね。。。

このBattlemageの成否でIntelはディスクリートGPUの継続か撤退かが決まると言えるのでNVIDIAやAMDが寡占するグラフィックスカード市場に風穴を開けるためにもIntelには頑張って欲しい所です。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • Intel Arcよりも、AMD Radeonの方が心配だな。
    ハイエンドはRTX4090が飛び抜けていて売れている。RTX4070tiの人気も高い。
    コスパが良いはずのRadeon 7900xtx/xtがあまり売れてない。
    攻勢を掛けるべきミドル~ローエンド帯も先に動いたのはnVIDIA。
    グラボ市場におけるRTXのシェアが拡大して、Radeonは大幅に落ちるかも(iGPUは残るが)
    そうなるとRadeon8000系も売れない可能性が高い。
    Arcは分からないけど、価格次第ではワンチャンあるかも。ただ2年後にRTX4070tiと同等では、ハイエンドには遠く及ばない。価格を下げてミドル層の心を掴めるかどうか。

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