IntelのOEM専用CPU「Core 9 273PQE」(Bartlett Lake)が、BIOSの改造によりコンシューマー向けZ790マザーボード上で動作し、ベンチマークの実行にも成功したことが報告されています。
OEM専用Bartlett LakeがZ790マザーボードで動作
Bartlett Lakeはエッジや産業用OEM向けに供給されているCPUで、Raptor Cove P-Coreのみ12コアを搭載しています。同CPUはLGA 1700ソケットのためZ790マザーボードと物理的な互換性はありますが、Intelや各社マザーボードメーカーはコンシューマー向け製品ではサポートが行われておらず、さらにP-Coreが最大8コアに制限されており、9コア目以降のコアにアクセスした時点でクラッシュするため、これまで正常動作は実現できていませんでした。
BIOSパッチで12コア認識に成功。CB R23で33,111ポイント
Overclock.netの掲示板のkryptonfly氏がClaudeなどを活用してBIOSを改造し、12コアのP-Coreを強制認識させることに成功しています。これにより、Windows上での安定動作とベンチマーク実行が可能になりました。
また、同氏が制作した改造BIOSを用いて掲示板の別ユーザーのCarSalesman氏がCinebench R23マルチコアテストを実施し、33,111ポイントを記録したことを明らかにしています。
| CPU | Cinebench R23 |
|---|---|
| Core i9-14900K | 38,746 |
| Core i7-14700K | 34,219 |
| Core 9 273PQE | 33,111 |
| Ryzen 9 9900X3D | 32,960 |
設定は全コア5.4GHz・消費電力286Wの状態で、このスコアは8P+12E構成のCore i7-14700Kに迫る性能のほか、Ryzen 9 9900X3Dのスコアを上回る結果です。また、別のユーザーであるTalon2016氏は同構成でBattlefield 6のプレイにも成功しており、ベンチマークだけでなく実用的な安定性も確認されています。
Core 9 273PQEに搭載されるP-CoreのRaptor CoveはZen 4世代と競合する製品ですが、今回のベンチマークではZen 5ベースのRyzen 9 9900X3Dを上回るスコアを記録しているため、アーキテクチャーとしてのポテンシャルはかなり高かったといえそうです。
ただし、現時点ではゲーミング性能は明らかになっていません。仮にRyzen 7 9800X3Dに匹敵する結果が出るようであれば、Arrow Lakeの存在意義が問われることにもなりかねず、IntelがBartlett Lakeをコンシューマー向けに展開しなかった理由の一端がうかがえるかもしれません。


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