Intelでは2022年秋以降に第13世代CPUであるRaptor Lake-Sを発売予定としていますが、この中で最上位モデルとなるCore i9-13900Kの製品版として登場する動作クロックなどに関する最終仕様が判明し、その状態でベンチマークを行った結果が出現しました。
10月発売予定のRaptor Lake-S
Intelでは2022年10月頃を目途に第13世代CPUであるRaptor Lake-Sを発売予定です。この製品では同時期にAMDが発売予定のZen 4アーキテクチャー搭載のRyzen 7000シリーズに対抗する製品になる見込みで、キャッシュ容量の大容量化や動作クロックを6 GHz近傍にまで設定することでパフォーマンスが大きく向上すると見られています。
今回、そんなRaptor Lake-Sの最上位CPUにあたるCore i9-13900Kの最終仕様の動作クロックが判明し、その状態でのベンチマーク結果も出現しました。
GeekbenchではRyzen 9 5950Xの1.5倍のスコアを記録
今回Geekbench上に出現したCore i9-13900Kは特に検証段階でトラブル等が無ければ製品版として同じ仕様で発売がされる見込みのモデルでとなっています。
ベンチマークはマザーボードにはASRock Z690 Taichi、OSはWindows 11で計測されており、記録されている動作クロックはベースは3.0 GHzとなり、ブースト時の動作クロックは平均は5.5 GHzと記録されていますが、ブーストクロックの最大は5.8 GHzが記録されています。
ベンチマークのスコアとしてはシングルコアは2314pt、マルチコアは26464ptを記録しています。
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Core i9-13900Kの結果は前世代のCore i9-12900Kに比べるとシングルコアでは約20%上回っており、マルチコアにおいては53%上回る結果になっています。また、AMD Ryzen 9 5950Xに対してはシングルコアは37%、マルチコアでは60%を記録しており、性能的には32コア64スレッドのRyzen Threadripper 5975WXの28422ptに迫るスコアを叩き出しています。
大きく差を空けられてしまっているAMDですが、2022年9月15日にZen 4アーキテクチャーを搭載するRyzen 7000シリーズを発売する予定で、この中で最上位モデルのRyzen 9 7950XはIntel Core i9-13900Kと競合するモデルになると見られていますが、現時点ではRyzen 9 7950XのGeekbenchなどベンチマークは出現していません。ただ、6コアを搭載するRyzen 5 7600Xではシングルコア性能がCore i9-12900Kに対して22%上回るスコアを記録しているため、Ryzen 9 5950Xに対して1.6倍の性能差を叩き出したCore i9-13900KもRyzen 7000シリーズの最上位モデルRyzen 9 7950Xに対してCore i9-13900Kがどれだけ性能面で引き離せるのか注目です。
AMDのRyzen 9 7950Xでは動作クロックは最大5.7 GHzに達すると見られていますが、Core i9-13900Kでは0.1 GHz高い5.8 GHzに設定されるようです。ただ、オーバークロックで6.2 GHzまで引き上げられているリークもあるためポテンシャルとしては非常に高そうです。
性能面ではCore i9-12900Kに対して1.5倍となっておりP-Core側の改良やE-Core側のコア数を倍増や動作クロック向上によって大幅な性能アップを実現しているようでRocket LakeからAlder Lake並みではないものの、Intelは本気で性能アップに取り組んでいる様子が伺えるような伸びしろになっています。
これからライバルのRyzen 9 7950Xなどの情報も出現すると見られますが、このCore i9-13900Kの高い性能を超えられる事が出来るのかが今後の注目ポイントとなりそうです。
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