Intel Core Series 200版 Raptor Lake Refresh は先代より省電力でシングルコア性能が14%向上
Intelは2025年にノートPC向けに最新鋭アーキテクチャーを採用したArrow Lake世代のCore Ultra 200シリーズを発売しています。ただ、このCPUは高価であることから主にハイエンド向け製品へ採用されているため、ミドルレンジ向けモデルには2023年に発売されたRaptor Lake Refresh世代の第14世代Coreシリーズのリネーム版と見られていたCore 200シリーズが主力となるラインアップ構成になっています。しかし、このRaptor Lake Refreshの単なるリネーム版になると考えられていたCore 200シリーズですが、ベンチマーク結果によるとオリジナルのRaptor Lake Refreshに対して低い消費電力でありながらも大幅に高いシングルスレッド性能を記録することが明らかになりました。

Passmarkベンチマークのデータベースに登録されたCore 9 270Hはスペックは6P+8E構成でTDPが45Wで動作するCPUになっており、2024年初めに発売されたCore i5-14500HXとコア数などは同じスペックである一方で、消費電力は10Wほど低い設定になっています。
しかし、ベンチマーク結果ではマルチスレッド性能はほぼ同等スコアを記録していますが、シングルコア性能はCore i5-14500HXが3619ポイントに対して、Core 9 270Hは4125ポイントと約14%高いスコアを叩き出しています。特に驚異的なのがCPUの消費電力が10WほどCore i5-14500HXから低く設定されているにも関わらず達成できている点から同じアーキテクチャーでありながらも電力効率が大きく向上しているようです。
動作クロックもオリジナルモデルのCore i5-14500HXが最大4.9 GHzに対して、Core 9 270Hでは最大5.8 GHzと大幅向上していることから、古いアーキテクチャーかつ製造プロセスも現在最新鋭CPUのArrow Lakeと比べて2世代古いプロセスが用いられていますが、その分製品の熟成度がかなり進んでおり、Raptor Lake Refreshのポテンシャルをさらに引き出した製品になっていると言えます。
Intel Raptor Lake が供給不足。AI PC向けのLunar Lakeなどが売れていないため
なお、Core 200シリーズとして採用されるRaptor Lake Refresh関しては最新鋭のArrow Lake CPUとは異なりCoPilot+などには非対応であるものの、安価な価格からIntelの需要を遥かに上回る人気を獲得していることが決算発表で明らかにされていますが、今回の結果の通りシングルコア性能がさらに向上しつつも、消費電力も下がるとなれば、安価な価格設定と相まってさらに人気が高まりそうです。ただ、Intelとしては最新鋭のArrow Lakeの方を売りたいはずですのでRaptor Lake Refreshの性能向上は歓迎されることではありますが、市場がどのような動きをするのかは今後の決算などで明らかになると考えられます。
コメント
コメント一覧 (2件)
誰もいらないCoPilot+無視すれば今のIntelでもコスパ・ワッパの良いものができる。
つまりマイクロソフトがゴミってことやん。
> 先代より省電力でシングルコア性能が14%向上
もう誰も信用しなくなった。