IntelがArrow Lake Refresh の存在を示唆するもRyzenとの差があることも認める

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IntelがArrow Lake Refresh の存在を示唆するもRyzenとの差があることも認める

Intelが2024年に発売したArrow Lakeは同時期に登場したAMD Ryzen 9000シリーズに対して特にゲーミング性能の面で劣り、その結果販売は苦戦が強いられる状態になっています。そのため、IntelはこのArrow Lakeの次世代製品にあたるNova Lakeが投入されるまでのテコ入れ策としてArrow Lake Refreshを用意していると言うリークがここ最近何度か登場していましたが、Intelの最高財務責任者(CFO)のDavid Zinsner氏がこのArrow Lake Refreshの存在について正式に認めたことが明らかになりました。

Arrow Lake Refreshが年内に登場? AMDとの差は埋められないことも明らかに

金融機関のCitiが開催した2025 Global Technology, Media and Telecommunicationsと呼ばれる会合にて、IntelのCFOのZinsner氏が登壇し、同社の置かれている状況や将来構想などを含めたプレゼンテーションが行われています。この後に、各種Q&Aセッションが行われ、Citiグループの証券リサーチの人物から「競合との競争状態についてはどのように考えていますか?」と言う質問に対してZinsner氏は「クライアント向け製品について課題がある」と言う認識を示し「Arrow Lakeの第二弾の登場が控えている」と発言し、これが噂されているArrow Lake Refreshの事を指していると考えられています。

ただ、このArrow Lake Refreshと見られるArrow Lakeの第二弾についてはZinsner氏は性能などに明言はしなかったものの「現状を当て直せる製品はNova Lakeまで待つ必要がある」と述べておりこのArrow Lake RefreshではAMDのRyzen 7 9800X3Dなど人気製品に太刀打ちできる製品にはなっていないことを明らかにしています。

ゲーミング性能が大幅向上すると言う話もあるが・・・

Arrow Lake Refreshについてはリークされている情報では現行のArrow Lakeに対してコア構成やNPUなど機能追加などは計画されておらず、主にCPUコアやD2D、Ring Busの動作クロック向上が焦点となっています。ただ、特にRing Busなどのクロック向上によりArrow Lakeで課題として挙げられていたゲーミング性能は大きく向上すると言われており、ゲーミング性能で比較的高い評価を得られていたCore i9-14900Kに対して最上位モデルは同等レベルの性能を発揮すると言われています。ただ、競合のAMD Ryzen 7 9800X3DではこのCore i9-14900Kを大きく上回る性能を発揮しているほか、LGA 1851ソケットも次世代製品でIntelも期待を寄せるNova Lakeでは対応できない可能性が非常に高いなどRyzen 7 9800X3Dなどに比べて購入を躊躇する失点が多くなっています。

そのため、IntelのCFOが言う通りArrow Lake Refreshが投入されても、AMDの製品に競合が難しいとする発言は正しいと言えそうです。ただ、このArrow Lake Refreshについては価格を訴求するなど消費者にとって魅力的な売り方は模索すればあると言えますので、IntelがこのArrow Lake Refreshをどのようにしてアピールしていくのか今後の動向に注目です。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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