Intel Arc Battlemageの開発は難航中。2024年中頃発売も最上位モデルはRTX 4070並みの性能に下方修正された模様
Intelが2023年に発売を開始したArc Alchemistですが、本来はAMDやNVIDIAの新世代グラフィックスカードが出る間の2022年初頭の発売を計画していたものの開発が難航し結局2023年発売となりました。その結果、発売後の売上はあまり良好ではなくArcグラフィックスの開発を行うために作られた部門であるAXGは解体と、当時のトップだった役員も更迭されるなどされました。しかし、このAlchemistの次世代GPUであるBattlemageについても開発は順調とは言えず、日程遅延や計画変更に見舞われている事がMoore’s Law is Deadより明らかにされています。
Intel 20C/28T i7-14700K | Meteor Lake Alchemist+ | ARC B770 Battlemage Leak – YouTube
Intelの第2世代グラフィックスであるBattlemageについては当初の計画では2023年に投入され、NVIDIAのRTX 4000シリーズやAMDのRadeon RX 7000シリーズに対抗する予定でしたが、多くの不具合に見舞われており不透明な状況になっているようです。そのため、2024年Q2の終わり、つまり2024年6月辺りに発売が出来ればベストケースですが、2024年下半期の発売が現実的な予定のようです。
仕様については2024年発売という事で最新鋭のPCIe Gen 5に対応するとともにGDDR6Xがメインメモリーには採用されるようですが、GDDR7の策定状況やコスト次第では変更される可能性があります。
このBattlemageでは以下の3つのGPU SKUが存在しており、すべてTSMC 4nmを用いて製造が行われる見込みです。
- BMG-G10:ダイサイズ362mm2の最上位モデルとなり、448基のExecution Unit(EU)と256-bitのバス幅、そしてGDDR6Xを16GB搭載
- BMG-G21:ダイサイズ253mm2でミドルレンジモデル。320基のEUを搭載し、バス幅192-bitで12GBのGDDR6Xを搭載
- BMG-G21下位版:EUを256基に絞ったエントリー向けモデルでバス幅は128-bitとなり、VRAMはGDDR6を8GB搭載
このArc Battlemageの内、最上位モデルのBMG-G10は当初はNVIDIAのGeForce RTX 4080に対抗できるぐらいの性能を計画していたようですが、計画変更の度に『弱体化』されており現時点ではRTX 4070並みの性能しか期待できない可能性が高く、BMG-G10については開発中止の決断が行われる可能性があるようです。
Arcについては2021年時点では第一世代のAlchemistは1440pでのゲーミングまで対応するハイエンドモデルまでをラインアップし、Battlemageでは4Kなどにも対応するエンスージアスト向けまでラインアップする予定だったのですが、Alchemistがこの目標に達していなかった他、発売時期も遅れるなどで上述の通り開発体制は一新される事になりました。これによりIntel Arcについては計画の大幅見直しが行われているのですが、BMG-G10が性能未達など見直された計画でさえも到達できていないなど混乱が続いているようです。
このBattlemageについてはIntelの主力であるノートPC向けCPUであるMeteor Lakeの内蔵グラフィックスにも使われる計画で、例え困難な状況が続いても開発については続行するものと考えられます。ただ、ディスクリート向けGPUについては発売時期が大きく遅れたり、NVIDIAやAMDが競争力の高いメインストリーム向けGPUなどを発売すれば発売中止などが行われる事もあり得る状況になっていると見られています。
コメント
コメント一覧 (3件)
4070並でいいからnvidiaに対抗できるGPUを製造してくれマジで
そしてそのチップをCPUに乗せて革ジャンを冷えさせてくれ
AMDだけでなくINTELも冴えないね。
革ジャン、ゲーマーを見捨ててAIに注力するみたいだから
今が本当にチャンスなんだけどな・・・