Intel Arc B380 がArc B770より先に登場? Linux Kernelに情報が追加される
Intel が 2024 年末ごろから投入している Battlemage GPU アーキテクチャ搭載グラフィックカードの中では、ハイエンドモデルの Arc B770 の登場が期待されています。しかし、その具体的な発売時期は依然として不明です。
一方で、最近の動向からは、現行の最廉価モデルである Arc B570 よりさらに下位となるエントリーモデル、Arc B380 の投入が計画されている可能性が浮上しました。

Linux カーネルのドライバーパッチにおいて、新たな PCI ID「0xE209」が追加されており、これは「BMG G21」と記載されています。この GPU は、現在 Arc B580 や Arc B570 に搭載されているものと同じであり、少なくとも登場が期待される Arc B770(噂では BMG G31)ではないため、上位モデルではないことが確実です。
スペックは Arc Pro B50 に近い? 性能は Arc B570 に迫る可能性も
Intel は BMG G21 GPU をコンシューマー向けの Arc B580 や Arc B570 に加え、エンタープライズ向けの Arc Pro B60 および B50 にも採用しています。今回判明した Arc B380 と見られる GPU は、この中でも Arc Pro B50 に近い仕様で登場する可能性が高いとみられます。
Arc B380 (予想) | Arc Pro B50 | |
---|---|---|
GPU | BMG G21 | BMG G21 |
Xe-Cores | 16コア | 16コア |
Execution Unit | 128 | 128 |
VRAM仕様 | GDDR6 | GDDR6 |
VRAM容量 | 8GB | 8GB |
バス幅 | 128-bit | 128-bit |
帯域幅 | 224 GB/s | 224 GB/s |
消費電力 | ~75W | 70W |
Arc Pro B50 は 16 コアの Xe-Core を内蔵しており、同じ GPU を Arc B380 に流用した場合は、20 コアの Xe-Core を持つ上位モデル Arc B570 に比較的近い性能を発揮すると予想されます。ただし、Arc Pro B50 同様に外部電源不要レベルまで消費電力を抑える設計となれば、Arc B570 との性能差は広がる可能性があります。それでも、現行の Arc A380 と比べれば大幅な性能向上が期待できるでしょう。
価格は現時点では不明ですが、現行のArc A380が2万円以下で販売されていることから、後継のArc B380も近い価格帯での登場が予想されます。仮に、このような価格帯で登場となればNVIDIAもAMDも注力していない価格帯の製品になるため、特にエントリークラスのゲーミングPCや、安定した4画面出力が必要な環境などでは魅力的なグラフィックカードになりそうです。
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