IntelがAMDのCPU型番が分かりにくいと公式サイトで指摘。(おまいう案件)
IntelとAMDが投入しているCPUについては、両者の歴史が長い分、度重なる製品ラインアップの変更や新規投入などを通じて複雑化しています。その影響で、CPUの性能を大まかに見分ける型番も複雑化しており、消費者にとっては不便が生じています。
そんな中、Intelがアメリカでのマーケティングキャンペーンにおいて、AMDの複雑なCPU型番を指摘する「Core Truths(コアの真実)」という公式マーケティング資料をリリースしました。
このスライドは全4章に分かれており、最初の2章では主にAMDのCPU型番に関する指摘が書かれています。
第1章では、2023年にAMDが発表したRyzen 70X0シリーズについて、IntelはこのCPUが2019年に投入されたZen 2をベースにしており、自社のCore i5-1335Uに比べて性能が大きく劣ると指摘しています。
第2章では、Ryzen 70X0シリーズのCPU型番が分かりにくいという点を取り上げています。特に、1桁目だけでは世代が判別できず、最新モデルと勘違いしやすいが、実際には3桁目の数字を見ないと最新世代かどうかが分からないとのことです。
『Core Truths』について資料はこのリンク先から(Intel公式サイト)
しかし、Intelの指摘には疑問点が多くあります。第1章の比較では、エントリーモデルのRyzen 5 7520UとミドルレンジのCore i5-1335Uを比較しており、Intelが83%優れているとの結果は比較対象の適切さに疑問が残ります。
また、CPU型番に関しても、現行のCore iブランドの第12世代や第13世代CPUでは、IntelがCPU型番の最初に世代を表す数字を採用していますが、これはAMDより分かりやすい可能性があります。しかし、2023年12月14日から展開されるCore UltraとCoreラインアップでは、Intelもまた分かりにくいモデルになっています。
しかし、Intelが2023年12月14日から展開するCore UltraとCoreラインアップではAMDよりも分かりにくいモデルラインアップになります。
このラインアップの中でも特にCoreについてはRaptor Lake Refreshを搭載し、新ブランドと新しい世代のCPUを搭載という事で最新鋭CPUであると消費者は考えると言えます。ただ、Raptor Lake Refreshの中身は2023年初めに投入された第13世代CPUのRaptor Lakeと仕様と性能がほとんど変わりません。そのため、IntelのCPU型番もAMDに対して指摘できるほど優れているものでは無いと言えます。
海外では競合他社の製品と自社製品を比較し、自社製品が優れている様をアピールする宣伝手法は良く取られるのですが、この宣伝は諸刃の剣で比較方法があまりあっていなかったり、あまりにもツッコミ所が多い比較をすると逆に批判される可能性があります。
特にIntelでは過去にAMDとCPUの性能を比較する『リアルワールドパフォーマンス』と言うマーケティング資料を展開しましたが、自社に有利なベンチマークを行うなどして批判に晒された過去もあります。
今回の件は上述のキャンペーン程酷くは無いのですが、CPUの比較対象に違和感があり、CPU型番についてもどんぐりの背比べレベルの比較をしているのでRedditなどでまた炎上しそうな気がしますが今回はどうなるのか注目です。
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