IntelもCPUに巨大キャッシュ搭載を検討中。ただしコスト高のためサーバー専用に

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IntelもCPUに巨大キャッシュ搭載を検討中。ただしコスト高のためサーバー専用に

AMDが2022年からコンシューマー向けに投入している3D V-Cache搭載のX3Dモデルは、ゲーミング性能が大きく向上することからユーザーからの評価が非常に高く、最近発売されたRyzen 7 9800X3Dは発売後すぐに完売するなど大人気のCPUとなっています。

一方、Intelに関しては最新鋭のCore Ultra 200SシリーズがL2キャッシュサイズをP-Core側で3MB、E-Coreでは4コア毎に4MB、L3キャッシュは最大36MB搭載し、CPU合計で76MBと、通常版Ryzen 9000シリーズの最上位モデルの80MBに迫る容量を持っています。しかし、3D V-Cacheモデルで見られるCPU合計で104MBや112MBといった容量には到達できておらず、ゲーミング性能面でもRyzen 7 9800X3Dの登場により大きな差が開いてしまっています。HardwareLuxxがIntelの技術広報担当、Florian Maislinger氏にインタビューしたところ、Intelがこのような技術をコンシューマー向けに開発していないことを明らかにしました。

我々にとって、ゲーミング市場は非常に大きなマーケットではありません。Intelはゲーミング用途に特化されていない多くのCPUを販売しています。我々は依然として『3Dスタックキャッシュ』の技術を持っています。つまり、来年、キャッシュタイルを持つClearwater Forest CPUが初めて登場しますが、これはデスクトップ向けではありません。

Florian Maislinger | Intel Tech Communications Manager via Hardware Luxx

IntelもAMDの3D V-Cacheに似たキャッシュ積層技術を有しているとのことで、これは過去にMeteor Lakeで搭載が噂されていた『Adamantine キャッシュ』のことを指しています。Adamantineキャッシュはタイルの土台部分に設置することでキャッシュを積層するもので、Meteor Lakeでは128MBから512MBまでの容量でテストされていたと言われています。

この技術が実際に市販化されるのは、Clearwater Forestと呼ばれるサーバー向けCPUで、同CPUはE-Coreを96個搭載したタイルを3つ搭載することで、最大288コア構成となる製品です。これは、AMDのサーバー向け製品であるZen5cコアを最大192コア搭載するEPYC GenoaやZen6を搭載するEPYC Veniceに対抗する製品となります。

なお、Adamantineキャッシュがコンシューマー向けに展開されない主な理由はコストと見られており、現状ではコンシューマー向けに販売するには非常に高コストな装備になることがリーカーのJakihn氏より明らかにされています。ただ、今後サーバー向けなどに展開されコスト低減が行われれば消費者向けにも展開される可能性があります。しかし、Adamantine自体はMeteor Lakeで搭載が検討されたものの、お蔵入りにされているほか、コンシューマー向け製品では搭載する噂が一切出ていません。

また、Intelもゲーミング市場は極めて限られた市場であると今回のインタビューでも明言しており、わざわざこのターゲット層のために新製品を投入する商業的な意図はほとんどないと言えます。そのため、少なくとも2026年に登場予定のNova Lakeで搭載される可能性は低く、早くても2027年登場のRazer Lakeになるのではないかと考えられます。

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『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
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コメント

コメント一覧 (1件)

  • まあ、Intel側もゲーム性能ばかり表にでてネットではゲーム性能が製品の良し悪しの如く語られることもあるから気になるんだろうな。

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