HDDの出荷台数についてはサーバー・データセンターに加えコンシューマー向けにおいても景気後退の影響で下がっているのですが、2023年第一四半期の結果は、2021年比でも低かった2022年比に対して更に35%減少と言う結果になっているようです。
2023年Q1のHDD出荷台数は酷かった2022年比に対して更に35%減少。
HDDの出荷台数は2022年から下落の一途を辿っています。2022年のHDD出荷台数は景気後退によるサーバー・データセンターへの投資減少やコンシューマー向けやオフィス用途においてPC需要が低迷した事から、2021年比で半減が記録されていましたが、2023年第一四半期もHDDの需要はあまり回復していない事が鮮明となりました。
製品 | Q1 2023 | Q1 2022 | 前年同期比 |
---|---|---|---|
ニアラインHDD | 1020万 | 1880万 | -54.3% |
コンシューマー向けHDD合計 | 2250万 | 3125万 | -28% |
3.5インチHDD | 1250万 | 1644.7万 | -24% |
2.5インチHDD | 1000万 | 2492.5万 | -33% |
TrendForceの調査によるとニアラインHDDについてはドライブ辺りの容量が継続的に増えていた事から需要が右肩上がりを記録していましたが、2023年は2022年比で54.3%減と大幅な減少が記録されています。これは容量が増えた事で出荷台数が減ったという訳ではなく、容量換算では2023年第一四半期は157EB分出荷されたのですが、これは前年同期比では36%減少と言う事で、総じてニアラインHDDの需要が落ちたと言えます。
ただ、このニアラインHDDの需要減少は一時的と考えられており、Seagateに関しては顧客が事業を拡大し続けるためにはニアラインHDDは必須で、将来的にはより大きな成長が見られる事業と考えているようです。
コンシューマー向けHDDについては2023年第一四半期は前年同期比で28%の減少を記録しています。これはコンシューマー向けPCの需要減少の影響を受けたものとも言えますが、コンシューマー向けHDDについてはSSD価格が順調に下がっている事を背景に、将来的に徐々に減っていく見込みです。そのため、2023年第一四半期はその減少幅が需要減少によって大きくなっていますが、今後もコンスタントに前年同期比より出荷台数は減ると見られています。
市場シェアではSeagateがトップ。2位にWestern Digital、3位が東芝
メーカー別出荷量に関しては、Seagateが約15〜15.5百万台のHDDを販売し、約44.8%と市場シェアで首位を獲得しています。2位にはWestern Digitalがランクインし、市場シェアは36.4%を記録しています。
一方で、3位には東芝がランクインしていますが、シェアは約19%と2位のWestern Digitalに対して出荷台数面で2倍近い差をあけられています。
メーカー | HDDユニット | 前四半期比 | 前年同期比 | 市場シェア |
---|---|---|---|---|
Seagate | 1500-1550万 | -2.3%から-1% | -34.7%から-32.6% | 44.8%から44.4% |
Toshiba | 630-670万 | -21.4%から-16.5% | -37.2%から-33.2% | 18.8%から9.2% |
WDC | 1220-1270万 | -5.4%から-1.5% | -38.2%から-35.6% | 36.4%から36.4% |
合計 | 3350万〜3490万 | -7.6%から-3.8% | -36.5%から-33.9% | 100% |
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