2023年Q1のデスクトップ向けGPUの出荷台数が過去最低を記録。来期は更に減少する可能性も。

2023年Q1のデスクトップ向けGPUの出荷台数が過去最低を記録。来期は更に減少する可能性も。
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デスクトップ向けグラフィックカードの出荷台数が過去10年で最低を記録。底はまだの可能性も。

グラフィックスカードの需要については2020年から2021年にかけて在宅需要やマイニング、そして転売など需要が大きく伸びたものの、2022年に入ると在宅需要は2020年頃にすべて満足され、マイニングなどは仮想通貨価格の下落やグラフィックカードを用いてマイニング出来たEthereumがGPUマイニング不可な方式に移行した事で需要は大きく減退。一方で、販売価格についてはインフレや販売戦略上変わらなかったことから高い販売価格だけが悪目立ちし、結果的にグラフィックカードがほとんど売れないという状況が2022年から続いています。

そんな冬の時代を迎えているグラフィックカードですが、どうやらまだまだ底には達していなかったようで、2023年第一四半期の出荷台数は過去10年間で最低を記録してしまったようです。

調査会社のJon Peddie Resarchが各四半期毎のグラフィックカード出荷台数の集計結果を明らかにしましたが、思いのほかグラフィックカードを巡る市況は悪いことが明らかになりました。デスクトップ向けグラフィックカードについては2022年Q3の時点で過去10年間で最低の出荷台数である680万台を記録していました。その後2022年Q4になるとNVIDIAやAMDが次世代グラフィックカードを投入した事で出荷台数は743万台への回復が見られ、ここから徐々に市場が回復するのでは無いかと見られていました。

しかし、2023年Q1の集計結果では630万台と過去最低だった2022年Q3を7%下回る出荷台数が記録されてしまいました。この2023年Q1の結果は、前期比では-12.6%、前年同期比に対しては-38.2%の減少となっており需要が回復していない様子が鮮明になっています。

今回の出荷台数減少についてはPC市場全般が世界的に進むインフレやレイオフなど経済観の悪化によってコンシューマー向けPCの販売台数が低迷した事に加え、新世代グラフィックカードの価格高騰により在庫として出ている旧世代のグラフィックスカードを購入する人が増えてきたなどが考えられるようです。

なお、一般的に次の四半期にあたるQ2は海外では入学式や行事などイベントが少ない事から多くの業種で需要が減る期間にあたるほか、NVIDIAやAMDが発売したメインストリーム向けモデルの販売状況が芳しくない事から、2023年Q2の結果についても過去最低の出荷台数を記録するものと見られています。ただ、2023年Q3にかけては旧世代のグラフィックスカード在庫が無くなり始める可能性も出ているため、市場の底は2023年Q2になると見られています。

なお、非常に厳しいグラフィックカード市場ですが各社のシェアについては傾向は変わらず、NVIDIA一強状態が続いています。ただ、2022年Q3をピークにNVIDIAは毎四半期毎にシェアを数%落とし、AMDやIntelが若干ながらシェアを伸ばしている事が確認されます。特にIntelについてはArc Alchemist A700シリーズが堅調のようで、今年後半に投入されるArc Alchemist Refreshなどで更にシェアを伸ばす事が期待されます。

ただ、それでもIntelの勢いは非常になだらかで、今後はコンシューマーの一部がAI用途でグラフィックカードを購入する動きも徐々に増えて来る可能性もあります。そうなると、CUDAなどAI向けに最適なエコシステムを持つNVIDIAが有利な状況となるため、グラフィックカードの分野においては今後もNVIDIA一強の状態が続くと見られています。

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この記事を書いた人

Kazukiのアバター Kazuki 編集兼運営者

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
自作PC歴は10年以上、経済などの知識もあるため、これらを組み合わせて高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。

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