Google Pixel 10 搭載 Tensor G5 のGPUスペックの一部が判明。最大1.1 GHz動作でImagination Technology製に
Googleは2025年夏に次世代フラッグシップモデル「Pixel 10シリーズ」を発売予定です。このPixel 10シリーズに搭載されるチップセット「Tensor G5」は、従来のTensorシリーズと比較して設計やアーキテクチャーが一新されるとされていますが、今回、このTensor G5に内蔵されるGPUの一部スペックに関する情報が明らかになりました。

日本で開催されたイベント「RISC-V Day Tokyo」において、RISC-VおよびImagination Technology製GPU IPに関する講演が行われ、その中で同GPU IPを採用するチップの一覧が参加者の間で共有された模様です。この情報は後ほど削除されたようですが、この資料によると、GoogleのTensor G5には「DXT-48-1536」と呼ばれるGPUが採用され、動作クロックは最大1.1GHzに設定されるとのことです。
Imagination Technology製のGPUについては、SnapdragonやDimensityなどのメジャーなスマートフォン向けチップセットでの採用例が少ないため、実際の性能はまだ不透明です。しかし、Imagination Technologyが公開する情報によれば、このDXT-48-1536 GPUはレイトレーシングに対応するほか、FP32性能については1.1GHz動作時に約1.69TFLOPsに達すると推定されています。
この数値はQualcommのSnapdragon X Plus(X1P-42-100)の1.7TFLOPsとほぼ同等の性能であり、同チップセットは3DMark Wild Life Extremeでおよそ3200ポイントを記録していることから、Tensor G5も最適化状況が同程度であれば同ベンチマークで同様の約3200ポイント前後を記録できると予想されます。
これは現行のPixel 9シリーズ搭載のTensor G4と比較するとおよそ23%の性能向上で、Snapdragon 8 Gen 2に近い性能であるため、ゲーム用途などGPUを多用するアプリケーションでは体感できるレベルの性能アップが期待できます。ただし、競合のQualcomm Snapdragon 8 Eliteが約3.4TFLOPsという倍近いFP32性能を備え、3DMark Wild Life Extremeでは約6000ポイントを記録すると推定されているため、Pixel 10シリーズは引き続き競合するハイエンドスマートフォンほどのゲーミング性能を発揮することは難しいかもしれません。
GPU maker Imagination may have accidentally confirmed its Google Tensor G5 role | Android Authority
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