Pixel 7シリーズのバッテリーが購入から2年後から膨張する? 報告が相次ぐ
GoogleのPixelシリーズでは過去にバッテリーに関する問題が多々発生しており、最近ではPixel 6aでバッテリーが発火する危険性があることからGoogleはバッテリーの無償交換に加え、バッテリー性能を落とすアップデートの強制適用などを実施しています。そんなバッテリーの品質問題ですが、発火までには至らないもののPixel 7aにてバッテリーが膨張する問題が報告されているのですが、どうやらこの問題が上位モデルのPixel 7やPixel 7 Proでもユーザーから報告される例がここ最近になり増えていることが明らかになりました。
「購入から約2年でバッテリー膨張が発生」とユーザー報告が相次ぐ
これまでPixel 7aに限定された問題と見られていたバッテリー膨張ですが、海外の掲示板などではPixel 7およびPixel 7 Proのユーザーからも同様の被害報告が多数上がっています。



報告されている症状としては、バッテリー膨張により内部から圧力がかかり、最終的にスクリーンや背面ガラスが浮き上がると言う状態になるとのことです。また、酷い例ではスクリーンが完全に分離してしまい、膨れ上がったバッテリーが確認できる事例や、バッテリーの膨張が見られた後にバッテリーの最大容量を計測するアプリを見ると急激に容量が低下している様子が確認されています。
また、あるユーザーは「通話中に突然、耳元のスマートフォンが手の中で太くなったのを感じた」など突発的に発生する可能性もあるようで、そのユーザーのPixel 7はクレジットカードが2枚ほど差し込めるほどの隙間が発生するなどRedditやGoogleのPixel Phone Help掲示板などに多くの報告が寄せられています。
なお、これらの報告の多くが「購入から約2年後」に発生していることから、初期不良ではなくバッテリーの耐久性や品質面で潜在的な問題である可能性が示唆されています。
Googleの対応は一貫せず。修理後も再発の可能性が指摘される
Pixel 7シリーズは発売から既に1年以上が経過しており、本体保証の期限は切れている状態ですが、一部ユーザーは例外的に無償での本体交換や修理を受けられたユーザーがいるとのことです。一方で、サポート担当者から「そのような問題は存在しない」と初期対応で一蹴されたケースも報告されるなどGoogle側の対応は一貫していないようです。
また、本体交換や修理を受けられた場合でもあるユーザーは「再発する可能性もある」と警告されたとのことで、特定のロットで発生しているバッテリー不具合と言うより、バッテリーの設計や本体の設計や熱管理に起因している可能性が示唆されています。
なお、GoogleからはこのPixel 7やPixel 7 Proでバッテリー膨張が発生していると言うアナウンスは無く、原則に従えば例えバッテリー膨張が確認されても延長保証などに入っていない場合は1年の保証しかありません。ただ、2年でバッテリーが膨張するのは仕様として世間一般的に認められるとは言えないため、ディスプレイや背面パネルなどに歪みやフレームとの間に隙間ができていることが確認できた場合はGoogleのサポートに連絡してみた方がいいかもしれません。
ちなみに、GoogleのPixelシリーズを巡ってはPixel 4シリーズやPixel 6a、Pixel 7aでバッテリーに関連する不具合が正式に認められており、ファームウェアによる性能低減やバッテリー交換保証の延長などが実施されていますが、とにかくバッテリー関連の不具合が多いため、Pixel 8シリーズから最新鋭のPixel 10でこれらの信頼性が向上しているのか、今後注目を集めることになりそうです。
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