NVIDIA GeForce RTX 4090DのVRAMを48GBに改造したモデルが中国で出回る

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NVIDIA GeForce RTX 4090DのVRAMを48GBに改造したモデルが中国で出回る

NVIDIAのGeForce RTX 4090は高いAI処理性能を持つため、中国などへの輸出が禁止されています。そのため、NVIDIAは性能を抑えたGeForce RTX 4090Dというモデルを中国向けに提供していますが、このGeForce RTX 4090Dの性能を少しでも向上させるために、中国ではVRAMを通常の24GBから48GBに、またGeForce RTX 4080 SUPERのVRAMを16GBから32GBに改造したモデルが出回り始めているようです。

このグラフィックカードの存在は、中国でクラウドコンピューティングサービスを提供する企業「AutoDL」のサービスで判明しました。GeForce RTX 4080 SUPER 32GBに関しては、1時間あたりわずか4.5円という安価な価格でレンタルが可能です。

このGeForce RTX 4090 48GB版とGeForce RTX 4080 SUPER 32GB版については、AI愛好家の青龍聖者氏が実際にAutoDLでレンタルし、ベンチマークを通じてメモリー容量を確認しています。結果、RTX 4090には48GB、RTX 4080 SUPERには32GBのメモリーが搭載されていることが確認されました。

これまで、GeForceシリーズなどのグラフィックカードでメモリーを増やす改造が行われることはありましたが、GeForce RTX 4090DやRTX 4080 SUPERでの例は、これが初めてです。

GeForce RTX 4090Dは、2GBのGDDR6Xメモリーモジュールを合計12枚搭載することで24GBという容量を実現しています。しかし、48GBを実現するためには、4GBのGDDR6Xメモリーモジュールは存在しないため、合計24枚のメモリーモジュールを搭載する必要があります。同様に、RTX 4080 SUPERも2GBのGDDR6Xメモリーモジュールを8枚使用しているため、VRAM容量を倍増させるには16枚のメモリーモジュールが必要です。

このため、GeForce RTX 4090DやRTX 4080 SUPERの改造は、単にメモリーモジュールを交換しただけではなく、カスタム基板を用いて48GBや32GBに増設するという、ほぼ新しいグラフィックスカードを作るのと同等の作業が行われています。誰がこの改造を行っているのかは明らかにされていません。

青龍聖者氏によると、GeForce RTX 4090Dの48GB版およびRTX 4080 SUPER 32GB版は、6月末頃から中国市場で流通しているようです。RTX 4090D 48GB版は通常版より40%高い約$2500(約38万円)で取引されているようです。また、AutoDLでは通常80GBのHBM2eを搭載するAmpere A100が96GBにアップグレードされたバージョンも取り揃えており、中国には独自に改造されたNVIDIA製グラフィックスカードが数多く存在しているようです。

コメント

中国では生成AIブームに伴い、高性能なグラフィックスカードの需要が高まっています。しかし、アメリカによる輸出規制により、入手可能なグラフィックスカードをできる限り高性能化する動きが見られます。過去には、中国でRTX 4090の輸出が規制される前に、大量のゲーミング向けGeForce RTX 4090からGPUとGDDR6Xを基板から取り外し、生成AI用途に最適化された基板に移し替える作業が専門工場で行われていました。そのため、今回のGeForce RTX 4090D 48GB版やRTX 4080 SUPER 32GB版についても、同様に専門工場で改造が行われている可能性が高いと言えるでしょう。

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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コメント

コメント一覧 (5件)

  • そんな改造ができるってことが、如何にnVidiaがケチってたかって事が分かる

  • こういう改造ができるって事は、改造するための技術説明書をnVidiaが出してるんじゃないかなぁと思ってしまう。

  • 中国はRTX 6000 adaや5000 adaが安く買えてええな、という記事ではないのか

  • 改造に必要だと思われる事:
    ・メイン基板の解析、完全なマシン語になってるからそれなりの経験値が必要
    ・ポート、メモリまでの経路を増やすなんてのはメインプロセッサ以外にも解析と修正が必要になりハード面に対する改造も必要になるため費用対効果及び工数は絶対に合わない。なので記載されてるとおりメモリを載せ替えて増量する。
    ・載せ替えただけでは、うまく動作するものもあるだろうがおおよそ認識してるメモリ量と動作向上における比例値は下がるだろう。
    なので、メイン基板のアクセスアドレスを拡張する必要がある。
    ・最適化、本件は元々高機能な物を落としてるだけなので基本的には数字だけ触れば行けそうだけど、本来はバス経路から見直す必要がある。
    ・上記は机上の空論、実際にこれら実験はそんな簡単ではなく、誰かがリークしたのか、とんでもない人数で解析してるのかは分からない
    でも、もし俺のところにハード図面だけでいいから500萬って言われたら、全部記憶して売っちゃうかな笑

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