NVIDIAの中で放置気味だったエントリーモデルのGTXシリーズでしたが、間もなく新モデルであるGeForce GTX 1630をリリースするようで、今回その発売日と仕様について明らかになりました。
Arc AlchemistやRadeonに対抗するGeForce GTX 1630
NVIDIAでは最新のGPUアーキテクチャーを採用したハイエンド志向のGeForce RTXシリーズの新モデルを2022年夏前にリリースを予定していますが、一足先にエントリーモデル向けラインアップであるGeForce GTX 1600シリーズに新モデルを追加する予定となっています。
その追加されるモデルがGeForce GTX 1630で、GeForce GTX 1600シリーズの中では最もお手ごろな価格で手に入るモデルとなる予定ですが、今回VideocardzがこのGeForce GTX 1630に関する発売日と仕様について情報を入手したようです。
発売は5月31日、CUDAコアは512基、VRAMは4GB搭載
Videocardzが独自に入手した情報によると、GeForce GTX 1630ではTSMC 12nmで製造されるTU117-150 GPUが搭載される見通しとなっています。このTU117系統はGTX 1650などに採用されているGPUで、GTX 1630にはGTX 1650に採用する事が出来なかったGPUが流用される見通しになっています。
このGTX 1630に搭載されるCUDAコア数については512基に抑えられる見込みで、TU117が持つCUDAコア数の半分ほどになっています。
また、VRAMについては12Gbpsで動作するGDDR6が4GB搭載され、バス幅は64-bit、帯域幅については96GB/sとなっておりGTX 1650に比べるとバス幅、帯域幅共には半分に減らされています。
動作クロックについてはGTX 1630では最大で1800 MHzまでブーストクロックがかかるようで、GTX 1650の1590 MHzに比べると大幅に引き上げられています。TDPについてはGTX 1650と同じく75Wとなっていますが、これについてはCUDAコア数が減った分を動作クロック向上に振ったため、変更なしになっているようです。
NVIDIAはこのGeForce GTX 1630については2022年5月31日に発表、発売を予定しているようで恐らくCOMPUTEX 2022にて何かしらの発表が行われると見られています。
なお、価格については現時点では不明との事です。
GPUモデル | GeForce GTX 1630 | GeForce GTX 1650(GDDR6 75W版) |
---|---|---|
GPUコア | TU117-150 | TU117-300 |
動作クロック(ブースト時) | 1800 MHz | 1590 MHz |
VRAM速度 | 12 Gbps | 12 Gbps |
VRAM | 4 GB GDDR6 | 4GB GDDR6 |
VRAMバス幅 | 64-bit | 128-bit |
VRAM帯域幅 | 96 GB/s | 192 GB/s |
TDP | 75W | 75W |
GeForce GTX 1630についてはIntelのArc Alchemistのエントリーモデル、Arc A310を念頭に投入を予定しているモデルと見られています。CUDAコアについては512基と少なくはなっていますが、動作クロックがGTX 1650から大幅に向上しています。そのため、性能に付いては7割程度は確保できていると考えられ、ゲーミング時の性能については画質に拘らなければApex Legendsであれば画質設定『中』で60FPS程度は出力できるぐらいになると見られます。そのため、コストを抑えたゲーミングPCを作りたい方などにとっては良い商品になるのでは無いかと考えられます。
NVIDIAとしてはユーザーが求めているからと言うより、単にArc Alchemistを潰せるうちに潰しておきたいという思惑の方が強そうですが・・・
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