GeForce RTX 5070 Ti にもROP不足の不具合。不具合品は本体交換が必要に
NVIDIAが発売したGeForce RTX 5090では極度な品薄から始まり、そのあとは文鎮化やコネクターの破損など不具合が連発していましたが、最近ではGPUコアに本来176コアあるはずのROPが168コアしか搭載されていない不具合コアが製品版に混入していたことが発覚し話題になっています。
そんなROP不足の問題ですが、NVIDIAがRTX 5090でこのような不具合が存在することを認める声明を発表しましたが、同時に2月20日に発売されたばかりのGeForce RTX 5070 TiもROPが不足しているコアが紛れている不具合があることを明らかにしています。
GeForce RTX 5090/5090Dおよび5070 Ti GPUのうち、仕様で定められたROPが1個少ない製品が、全体の0.5%未満のごく稀なケースで発生していることを確認しました。影響はグラフィックスパフォーマンスに約4%の影響があるものの、AIおよびコンピュートワークロードには影響はありません。該当するユーザーは、AIBに連絡し交換を受けることができます。なお、今回の不具合は既に修正済みです。
GeForce RTX 5090やRTX 5090DではROPが一部欠損しているという報告がRedditやX、Weiboなどに複数件挙げられており、発売から現在まであまり在庫が出回っていないことを考慮すると決して少ない台数ではないと見られています。また、今回の声明ではRTX 5070 TiもROPが不足している個体があるとのことですが、こちらは発売されて間もないことやRTX 5090と同様に在庫数が少ないことからまだ市場での報告が挙がっていないようです。
なお、NVIDIAによるとこの不具合を受けるのは全体の0.5%とごく稀であるとのことと、ゲーミングに約4%の性能低下が見られる一方で、AIなどのワークロードには影響しないとも強調していますが、不具合の修正には本体交換しか方法はありません。そのため、RTX 5090やRTX 5070 Tiを持っている人はROPが不足していないかGPU-Zなどを用いて確認することが推奨されるほか、仮にROPが不足している場合はメーカー保証の申請をするようにしましょう。
RTX 5090 | RTX 5070 Ti | |
---|---|---|
正規のROPコア数 | 176コア | 96コア |
不具合のある場合のROPコア数 | 168コア | 88コア |
ただ、懸念点としてはRTX 5090もRTX 5070 Tiも供給量が限られていることからメーカー保証を申請しても交換品が手配されるまではかなりの時間が必要になると言えそうです。
Nvidia explains the missing ROPs — defective silicon in 0.5% of RTX 5090 and 5070 Ti GPUs | Tom’s Hardware