GeForce RTX 5090 の12V-2×6コネクター温度は60℃に迫る。瞬間最大で900Wもの電力を記録

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GeForce RTX 5090 の12V-2×6コネクター温度は60℃に迫る。瞬間最大で900Wもの電力を記録

NVIDIAが2025年1月30日に発売する次世代フラッグシップグラフィックカードのGeForce RTX 5090はレビュー解禁が1月23日に行われ、色々なレビューアーにより様々なテストが行われている状況ですが、今回のRTX 5090で大きく増加されている消費電力について瞬間最大的に900Wを超える電力や、RTX 4090発売時に溶損問題が多発した電源コネクターが高負荷時に非常に高い温度を記録するなど発売後にトラブルが心配されるような話が何個か出てきているようです。

GeForce RTX 5090はGPUアーキテクチャーがBlackwellに刷新され、その中で最上位モデルのGB202 GPUを搭載しています。このGB202 GPUでは21,760コアのCUDAコアを備えるほか、バス幅は512-bitまで拡大され、28GbpsのGDDR7を合計16枚、容量では32GB搭載し、帯域幅は1.8 TB/sと2~3年前のデータセンター向けグラフィックスカードに迫るモンスタースペックのグラフィックカードになっています。しかし、このスペックの大幅向上に伴い消費電力はRTX 4090で設定されていた450Wから28%増となる575Wに設定されています。

そんなGeForce RTX 5090ですが、Igor’s LABが検証した結果によると、Furmarkなど高負荷を与えるシチュエーションにおいては1ms以下と言うスパイク的な挙動ではあるものの、最大901.1Wもの電力を記録しているほか、10ms~20ms程度は600Wを超える電力が要求されるなど電源ユニットに大きな負荷がかかることが明らかになっています。

先代のGeForce RTX 4090ではコネクターの溶損問題などが多発していましたが、このモデルでは同様にFurmarkを動かした際は1ms以下の電力は550Wほど、10~20msは465Wとスパイク電力でさえもRTX 5090の消費電力の575Wを下回る状態で、如何にRTX 5090の消費電力が高いかを物語る結果になっています。

このRTX 5090が搭載する12V-2×6はATX 3.1と共に導入された新しいコネクターの規格ですが、このATX 3.1に完全準拠した電源ユニットであれば1msまでなら最大1200Wまで許容しているため900Wもの電力が流れても動作に支障がないように設計されています。ただ、注意点がこの12V-2×6(ATX 3.1)に対応していない電源ユニットでかつ8pin x4から12V-2×6アダプターを使っている場合は過電流保護機能などが動作し正常に動作しない可能性もあるため、RTX 5090の購入を検討している場合はATX 3.1に対応した最新の電源ユニットに買い替えた方がいいかもしれません。

ただ、RTX 5090で心配しなければならないのはスパイク電力だけではなく、先代のRTX 4090で大問題となった電源コネクターも懸念がある状況になっています。Igor’s LabがRTX 5090の表面温度を赤外線カメラで計測したところ、12V-2×6コネクター部分がゲーミング時で59℃、Furmarkなど高負荷を与えた場合には60.4℃にも達しているとのことです。

このコネクター温度はHardwareLuxxのAndreas Schilling氏も似たような結果を示しており、RTX 5090に備わる12V-2×6コネクターは51.8℃、そして電源ユニット側の12V-2×6コネクターも51℃を超えるなど高負荷時には600Wに迫る電力が流れることから、電源コネクター部分にかなり大きな負荷がかかり温度も上がりやすい状況となるようです。

このかなり高めのコネクター温度についてNVIDIA側も設計段階で想定済みのはずですが、例えばコネクターが過度に折り曲げられていたり、ケースの排熱が悪い、コネクター部分と他のケーブルが干渉しているなどの場合には溶損や発煙など市場でまたトラブルが発生する可能性がありそうな状況ですので、仮にRTX 5090の購入を検討している場合にはコネクター類の周りに干渉物がないか、ATX 3.1電源を持っているかなど注意が必要なグラフィックカードになっていると言えます。

ソース

NVIDIA GeForce RTX 5090 Founders Edition Review – The 600-Watt Powerhouse in Gaming and Lab Tests | Igor’s Lab

https://www.igorslab.de/en/nvidia-geforce-rtx-5090-founders-edition-review-the-600-watt-powerhouse-in-gaming-and-lab-tests/

Andreas Schilling | X (Twitter)

https://twitter.com/aschilling/status/1882479433258610971

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
高い買い物でもある自作PCやガジェットをこれから買おうと思ってる人の役に立てるような記事を提供できるよう心がけています。
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コメント

コメント一覧 (3件)

  • 極寒地専用マシン、パソコンを使えばぽかぽか暖かな温風が部屋に満ちる仕様ですね。
    真夏には使いたくない製品だ。

  • 最早、個人がホビーユースで使用するものではないような^^;

  • グラボだけでこれならシステム全体の瞬間電力1500w超えてブレーカー落ちるんじゃ?

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