GeForce RTX 5000 シリーズのGDDR7にSK Hynix製が新たに採用。在庫状況はさらに改善へ?
NVIDIAは2025年1月30日に発売したGeForce RTX 5000シリーズで、次世代メモリー規格となるGDDR7を採用していますが、当初はRTX 5090からRTX 5070まで全てのモデルでサムスン製のGDDR7モジュールが使われていました。しかし最近になってNVIDIAは供給の安定化を目的として、新たにSK Hynix製のGDDR7モジュールの採用を開始したことが明らかになりました。
Nvidia recently started to use SK Hynix GDDR7 for the RTX50 Graphic Card. Started with RTX5070 first.
— MEGAsizeGPU (@Zed__Wang) April 8, 2025
リーカーのMEGAsizeGPU氏によると、NVIDIAはまずGeForce RTX 5070からSK Hynix製のGDDR7を導入したとのことです。これにより、従来のサムスン製に加えてSK Hynix製のGDDR7モジュールが市場に供給されることになり、GeForce RTX 5000シリーズの深刻な供給不足の解消につながることが期待されています。
このタイミングでSK Hynix製のGDDR7が採用された背景には、同社がGDDR7の大量生産を本格的に開始したことが挙げられます。また、初期に独占的にGDDR7を供給していたサムスンに対しては、GDDR7だけでなくHBM3などの製品においても品質や供給量に関してNVIDIA側からの不満が指摘されており、これが供給元を多様化する理由になった可能性があります。今後、RTX 5000シリーズではサムスン製とSK Hynix製の二社体制でGDDR7を供給することにより、極端な品薄状態を改善し、供給状況の安定化が期待されます。
実際、GeForce RTX 5070については既に市場での供給量が増加しており、一部の小売店では定価を下回る価格で販売され始めていることからも、供給状況の改善が見られます。また、RTX 5070 TiやRTX 5080の一般販売も徐々に開始されており、この状況改善の一因として、GDDR7の供給源が多様化したことが関係している可能性が考えられます。
なお、サムスン製とSK Hynix製のGDDR7モジュールは両方とも最大28Gbpsの速度(RTX 5080のみ最大30Gbps)で動作し、両者の性能差はほぼないとされています。ただし、極限までメモリーをオーバークロックするような特殊な用途では、耐性に若干の違いが出る可能性がありますが、一般的なユーザーが気にするような性能差はないため、どちらのメーカーのGDDR7が搭載されているかを気にする必要性はほとんどないと言えそうです。
MEGAsizeGPU | X (Twitter)
コメント
コメント一覧 (1件)
一般的な使用者からすればメモリの製造メーカーを気にしなければいけないような超シビアな使い方はしないから、今回「わざわざ」メモリー調達先を複数に増やしたと明らかにしたということは、NvidiaのCEOがかなり頭に来ていた件も無関係ではないと思う。