NVIDIAが2022年に投入を予定しているエントリーモデルであるGeForce RTX 3050ですが、同じRTX 3050の中にVRAM容量とCUDAコア数が異なるモデルが2つ投入されるようです。
RTXで初のエントリーモデル RTX 3050
NVIDIAのグラフィックスカードの中でエントリーモデルはGTX 1650やGTX 1660シリーズとなっていますが、エントリーモデルという事でRTX 3000シリーズに搭載されているDLSSやレイトレーシングなど最新技術は使えない状態となっています。しかし、2021年ではDLSSやレイトレーシングの需要が高まっている事やライバルであるAMDやIntelがエントリー向けにもレイトレーシングに対応したグラフィックカードを投入する事からこれに対抗する目的でRTXシリーズとしては初めてのエントリーモデルGeForce RTX 3050が投入されます。
このRTX 3050について最新の情報でVRAM容量とCUDAコア数が異なる2つのモデルが投入される事が判明しました。
4GBと8GBの2モデルが登場。CUDAコア数も10%異なる
グラフィックスカードなどのリークで高い実績を持っているkopite7kimi氏によるとGeForce RTX 3050では2つのモデルが登場するようです。
RTX 3050
GA106-150, 2560FP32, 8G
GA106-140, 2304FP32, 4G— kopite7kimi (@kopite7kimi) December 16, 2021
NVIDIAではGeForce RTX 2060にて通常の6GB版に加えて、VRAM容量の倍増とCUDAコア数を増やした12GBモデルを最近投入しましたが、RTX 3050も同じようにVRAM容量に加え、CUDAコア数も異なるモデルとなるようです。
RTX 3050の上位モデルではVRAMにGDDR6 8GBを備え、GA106-150 GPUが採用されCUDAコアは2560基搭載されるとの事です。
一方で、下位モデルではVRAM容量は4GBに減らされ、GPUにはGA106-140が採用、CUDAコア数は2304基と8GBモデルに比べて10%ほどCUDAコア数が減らされたGPUになるようです。
ちなみに、RTX 3050に搭載されるGA106-150については過去にはRTX 3050 Tiとして出現するモデルに搭載される予定となっていました。CUDAコアは3072基備え、6GBまたは8GBの2つのVRAM容量になると言われていましたが、今回出現したRTX 3050の情報では全体的にスペックダウンする格好になっています。
Where is my tweet about 3050 Ti?
I want to update that.
Maybe, RTX 3050 Ti, GA106-150-A1, 3072FP32, 6/12G GD6.
A RUMOR.— kopite7kimi (@kopite7kimi) October 13, 2021
もしかしたら、3072基のCUDAコアを備えたモデルについてはRTX 3050 Tiに搭載される可能性が高そうです。
GA107 GPUを搭載したデスクトップ向けはナシに?
Updated,
GA107-350-A1, more TGP.— kopite7kimi (@kopite7kimi) October 13, 2021
過去にkopite7kimi氏はRTX 3050ではモバイル向けに採用されているGA107 GPUを採用し、TDPを上げる事で性能を向上させる計画だったようです。しかし、今回出現した情報が正しければデスクトップ向けにGA107 GPUを搭載したモデルはお蔵入りとなった可能性が高そうです。
過去にMoore’s Law is Deadではデスクトップ向けにRTX 3050は投入されないという話が出ていましたが、この時は例えGA107 GPUのTDPを120W程度に引き上げても性能的にはRTX 2060を超えられるものにはならず、GTX 1660相当の性能にしか到達できないと言われていました。
そのため、NVIDIAとしてはGA107の採用はドロップし、GA106 GPUを採用しGTX 1660とRTX 2060 12GBの間に位置する性能に調整した可能性が高そうです。
Intelが選別品のCore i9-12900KSを投入へ。全コア最大5.2GHzブースト
直近で同じSKUの中で異なるVRAM容量やCUDAコア数を持つモデルはGeForce GTX 1060の3GBモデルと6GBモデルなどがありましたが、これ以降はあまりこのようなモデルが投入される事はありませんでした。しかし、最近ではRTX 2060の6GB版に加え12GB版と投入したり、RTX 3070 TiやRTX 3080にもVRAM容量の異なるモデルの投入が検討されたりと同じSKUの中で異なるVRAM容量のモデルを投入する傾向が強く伺えます。
なぜこのようなことをしているのかイマイチ分かりませんが、NVIDIAとしては少しでもきめ細かなモデルラインアップとする事でユーザーの取りこぼしを防ぐ狙いがあるのかもしれませんね。特にグラフィックスカードの価格が依然として高いため、きめ細かなラインアップを用意した方がオーバースペックと感じて購入を見送る事は減りますからね。