GeForce RTX 5060 シリーズで黒画面が頻発。NVIDIAがvBIOSアップデートを配信
NVIDIAは2025年4月にGeForce RTX 5060 Tiを、そして今月2025年5月にはGeForce RTX 5060を発売しました。しかし、これらのGeForce RTX 5060シリーズにおいて、一部のユーザーから使用中に画面が突然真っ暗になったり、起動時に何も表示されなかったりといった「黒画面問題」の発生が報告されていた模様です。これを受け、NVIDIAは急遽、該当グラフィックカード向けのvBIOSアップデートの提供を開始したことを明らかにしました。

GeForce RTX 5000シリーズを巡っては、RTX 5090からRTX 5070まで黒画面になると言った問題が発生していましたが、これらはRTX 5060シリーズでも深刻化していたようで、RTX 5060 Tiを購入したユーザーからはマザーボードのBIOS画面にも入れないなど深刻な不具合に悩まされている状況が複数報告されていたようですが、NVIDIAはこの問題に対処するために『GPU UEFI Firmware Update Tool v2.0』と言うグラフィックカードのvBIOSを最新版に更新するソフトウェアの最新バージョンの配信を開始しました。
ただし、NVIDIAはこの『GPU UEFI Firmware Update Tool v2.0』の適用について、「再起動後に黒画面が発生する場合にのみ適用すべき」と説明しています。例えば、使用中に突然画面が真っ暗になるなどの問題には適用すべきではなく、このツールが全ての黒画面問題を解決する万能薬ではないことを明確にしています。
なお、今回のファームウェアアップデートのリリースノートにて、NVIDIAは問題解決のためのいくつかのトラブルシューティング手順も推奨しています。
- システムを完全にシャットダウンしてから起動する
- マザーボードに最新のBIOSを適用してから使用する
- UEFIブートモードを使用し、Legacy/CSMブートモードは使用しない
- CPU内蔵グラフィックスなど、代替のグラフィック出力で起動してみる
これらの方法やファームウェアアップデートを試しても黒画面の問題が解決しない場合は、多くの場合保証期間内であると考えられるため、購入した販売店などにグラフィックカード本体の交換や返品について問い合わせる必要がありそうです。
NVIDIAのGeForce RTX 5000シリーズを巡っては、RTX 5090からRTX 5060に至るまで、ドライバー起因とされる黒画面問題や描写の不具合などが継続して発生している状況です。さらに、RTX 5090ではいわゆる「文鎮化」問題、RTX 5090からRTX 5070 TiにかけてはROP(Render Output Unit)の欠損といったハードウェア起因の可能性が疑われる不具合も複数報告されており、NVIDIA製品の品質管理レベルが著しく低下しているとの指摘は免れないでしょう。その一方で、RTX 5060 TiやRTX 5060のレビューにおいて、評価を操作しようとしていると受け取られかねない行動も指摘されています。AI分野での成功に驕ることなく、改めて謙虚な姿勢で消費者と向き合うことが、今のNVIDIAには求められていると言えます。
NVIDIA GPU UEFI Firmware Update Tool for RTX 5060 Series | NVIDIA
https://nvidia.custhelp.com/app/answers/detail/a_id/5665?s=03
RTX 5060 Ti Freeze and Black Screen | NVIDIA
コメント
コメント一覧 (1件)
レガシーBIOS使ってるかCSMモード使ってる時に起きる現象か
RADEONみたくサポート切っとけばよかったのに