中国では大規模なマイニングファームが多く存在していましたが、中国政府による仮想通貨規制が敷かれてからこれらのマイニングファームは撤退か国外へ転移を余儀なくされています。そんな中でマイニングファームで使われていたと思われる大量のGeForce RTX 3060が中国で投げ売りされているようです。
中国による仮想通貨規制でGPUが投げ売り
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Chinese crypto miners are dumping GPUs on secondhand trading site (theblockcrypto.com)
中国では仮想通貨に対する規制が大幅強化され、マイニングは原則として禁止される事となりました。そのため、多くのマイニングファームは国外へ移転をしていますが移転できなかったマイニングファームでは損失を少しでも減らす為にマイニングに利用していた大量のGPUを投げ売りしている事がHKEPCによって報じられています。
HKEPCによると、投げ売りされているGPUは主にNVIDIA GeForce RTX 3000シリーズではあるものの、他にはRadeon RX 6000シリーズやPascal世代のGPUなど多岐にわたっているとの事です。
マイニングで酷使されているためか、売れ行は芳しくない
価格を見てみると、最小注文数が100個からとなってはいますが、GeForce RTX 3070に関しては1個辺り$400、GeForce RTX 3060とRTX 3060 Tiについては200個からですが、1個辺りの価格はRTX 3060が$293、RTX 3060 Tiは$370となっています。ちなみにNVIDIAが発表しているMSRP(メーカー小売り希望価格)はRTX 3070が$499、RTX 3060 Tiが$399、RTX 3060が$329であるため、定価以下での販売価格となっています。最近では中古のGPUでさえも定価以上の価格が付けられているため安い方と言えそうです。
ただ、非常に安いグラフィックスカードですが売れ行きは芳しくなく、RTX 3060については$270まで値下げがされたものの買い手が付かず、RTX 3060搭載ラップトップについては$1000で出品されたものの、$500以下での購入オファーしかもらえていないようです。
恐らくマイニングで24時間体制で利用されていたため、壊れるリスクが一般的な中古品よりも高いと認識されているためこのような結果となっているようです。また、購入単位が100個からと言うのもネックとなっていると言えます。中国では仮想通貨マイニングは禁止となっているため100個も200個もGPUを買う用途は無く、転売目的としても壊れるリスクもあるため転売ヤーからの書いても付かないと見られています。
グラフィックスカードについてはここ最近、在庫状況が改善し価格についても北米や欧州では値下げり傾向が明らかとなってきています。
ただ、価格は下がっては来ているもののまだまだ定価を大きく上回っている状況には変わりはありませんが、中国で投げ売りされるほどGPU需要は下がっているという事です。そのため、もしかしたら2021年中には定価を上回る状態ではあるものの10%~20%ぐらい高いという状態にまで落ち着くのではないかなと個人的には考えています。
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