MicronがGDDR7を2024年前半にも量産開始へ。RTX 4090 Tiなどにも採用される可能性
Micron Technology, Inc. Fiscal Q3 2023 Earnings Call
現在、グラフィックカード用のメモリーについてはGDDR6またはGDDR6Xが主流となっていますが、Micronは直近の決算発表の場にてグラフィックカード用のGDDR7について2024年上半期に量産が開始される予定であることを明らかにしました。
Micronによると、GDDR7は最新プロセスである1βプロセスで製造が行われるとのことですが、2025年にはEUV露光を取り入れた1γプロセスに置き換えられる予定で、この1γプロセスは台湾で製造されたのち、広島の工場でも製造が開始される見込みとのことです。
GDDR7については3月頃に設計の妥当性検証などを含めた技術検証サービスを提供するCanenceがGDDR7に関するサービスを開始しており着実に量産化に向けた動きが加速していると言えそうです。
GDDR7についてはPAM3など新しい技術をサポートすることで現行のGDDR6やGDDR6Xに対してメモリー速度が大きく向上します。現在、GeForce RTX 4090に搭載されているGDDR6Xは最大22Gbpsとなっていますが、GDDR7では36Gbpsと言う速度で動作が可能となります。
36GbpsのGDDR7を使った際の各バス幅毎の帯域幅は以下の通りになります。
- 128-bit @ 36 Gbps:576 GB / s
- 192-bit @ 36 Gbps:846 GB / s
- 256-bit @ 36 Gbps:1152 GB / s
- 320-bit @ 36 Gbps:1440 GB / s
- 384-bit @ 36 Gbps:1728 GB / s
GDDR7はNVIDIAのGeForce RTX 4000 Refreshシリーズが最初に採用する可能性?
GDDR7については現行のGeForce RTX 4000およびAMDのRadeon RX 7000シリーズの後継モデルで採用されるのは確実と言われていますが、NVIDIAではGeForce RTX 5000シリーズの発売を2025年に延期したと言われており、AMDのRadeon RX 8000シリーズが最初にGDDR7を採用するGPUになると見られています。
ただし、NVIDIAのGeForce RTX 4000シリーズに搭載されているAda Lovelace GPUについてはGDDR7のサポートを視野に入れて開発が行われているとも噂されているため、もしかしたらRTX 5000シリーズが出るまでの繋ぎとして登場が予測されるGeForce RTX 4000 Refreshシリーズで最初にGDDR7を搭載するモデルになる可能性もあります。特にRTX 4000シリーズではバス幅を削っているモデルが多い一方で、ハイエンドモデルでは生成AI用途で若干ながら需要があるため、GDDR7を採用すればコストは上がるものの、下位モデルではパフォーマンスを抜本的に向上させることが可能な他、ハイエンドモデルでは生成AIでの性能を大きく向上させられるなど商品的にメリットもあるため、AMD製品よりも先にGDDR7対応が行われても不思議では無いと言えそうです。
コメント
コメント一覧 (1件)
お値段が廬山昇竜覇なら誰も買わないよ
これ以上スペック食うゲームとか開発しても面白さに繋がらないだろうし
自作業界は暫く停滞期に入るんじゃないかとエスパー魔美
ホント、仮想通貨の罪は深いわ・・・