IntelではCeleronやPentiumブランドを廃止し、新たに『Intel Processor』ブランドを投入しますがこの第一弾として全コアがE-Coreで構成されるAlder Lake-Nを採用する、Intel N95 CPUのベンチマークが出現し性能や仕様について明らかになりました。
全コアE-Coreで構成されるIntel N95 CPUのベンチマーク出現。4コア4スレッドでSandy Bridge世代のCore i5-2300並みの性能に
Intelではエントリー向けCPUとして発売されていたCeleronやPentiumブランドを廃止し、新たに『Intel Processor』ブランドを投入する予定ですが、今回このIntel Processorとして投入されるAlder Lake-Nを搭載したIntel N95 CPUがGeekbenchベンチマーク出現上で出現しました。
このAlder Lake-NはAlder Lakeシリーズに搭載されているE-CoreのGracemontのみを搭載したCPUで、エントリー向けや省電力性が要求されるPCなどで採用が予定されています。
このAlder Lake-NにはN200とN100の2種類存在すると見られていましたが、今回登場したN95は最下位モデルとしてラインアップされるとみられています。
Intel N95では4コア4スレッドを搭載し、動作クロックはベースが1.7 GHz、ブースト時は平均2.8 GHz、最大3.1 GHzを記録しています。キャッシュ関係はL2キャッシュが2MB、L3キャッシュが6MBとなっておりP-Coreを2コア搭載するCeleron G6900のL3キャッシュより2MB多くなっています。
Geekbenchの記録としてはシングルコアが781pt、マルチコアが1978ptを記録しています。
シングルコアで同等性能のCPUはCore i5-4440やCore i7-3930K、Pentium G4400やRyzen 5 1400などがあります。Core i7-3930Kと言うとSandy Bridge世代のCore Xシリーズという事でシングルコア性能で言えば軽い作業であれば問題なく行えると言えそうです。
マルチコアで同等性能のCPUはCore i5-2300や2310で3%ほど差がありますがCore i7-870などが挙げられます。Core i5-2300と言うとこちらもSandy Bridge世代という事で4K動画をハードウェアエンコーダーなしに見るなどは辛いかもしれませんが、ネットサーフィンや軽いExcelやパワポ作成などの作業であれば対応は可能と言えそうです。
このIntel N95 CPUについては搭載マザーボードなどは不明でノートPCなのかデスクトップ向けなのかも分かりません。ただ、Alder Lake-NについてはTDPは35Wを下回るレベルになると言え、Chromebook等のノートPCやIntel NUCなど小型組み込み向けPCや特殊用途向けにLGA1700用などが2023年以降にOEM向けを中心に投入されると見られています。
Alder Lake-Nの存在はCeleronやPentiumが消える事が明らかになった後に存在が判明しましたが、全コアE-Coreという事で性能はかなり低くなっています。ただ、使えないほどかと言われるとまぁまぁ使えそうなCPUと言えますので、デジタルサイネージ向けのPCなどには最適かもしれません。
今回明らかになったのはAlder Lake-Nの中で最下位モデルと見られているIntel N95ですが、より上位のN100やN200ではE-Coreが8コア程度搭載される可能性もあり、単純に今回の2倍のスコアが出ると仮定するとCore i7-7700やCore i3-10100並みとなるのでなかなか面白そうなCPUになりそうです。N100やN200シリーズについても投入が近いと考えられるためベンチマークなどが明らかになると思いますので明らかになればまた取り上げたいと思います。
ちなみに、Intelのロゴがデカデカと書かれたN95マスクはIntel CEOのPat氏が着用していました。
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