DDR5 や NANDフラッシュ 価格が2025年下半期から上昇へ。AIやWindows 10終了が原因?
DRAMやNANDフラッシュの価格は盛んなAI需要を背景に2024年からしばらくの間上昇していましたが、2025年初めにかけてはAI向けデータセンターなどの需要が一巡した他、スマートフォンやノートPCなどコンシューマー向け製品の不振から下落傾向にあることが明らかになっていました。
DDR5などのDRAM供給価格が2025年から大幅低下。DDR5メモリーなど再び安くなる?
しかし、DigitimesによるとKioxiaやMicronなど多くのDRAMやNANDフラッシュメーカーは2025年下半期にかけて需要拡大に伴う価格上昇を予測していることを明らかにしています。
メモリメーカー各社によると市況は価格上昇に適している状態になっているとのことで、特に企業がAIへの投資を緩めず、サーバー構築を進めているほか、NVIDIAはProject DIGITSなどコンシューマー向けにも本格的なAIハードウェアをリリースするなどAIブームはまだ終わっていないという見立てを立てているとのことです。そのため、DDR5などDRAM製品のほかに、学習モデルなどを保存するNANDフラッシュも安定的な需要が見込まれるとのことです。
また、今後サーバー・データセンター向けハードウェアとしてはHBM3Eを採用するNVIDIAのBlackwell B200の出荷が本格化するほか、2025年後半にはさらに大容量なHBM3Eを搭載するB300 GPUが投入されるほか、AppleやGoogle、Microsoft、Meta、Amazonなど主要なテック系企業もAIへの投資を積極的に続ける姿勢を見せているためDRAM価格の引き上げに加え、大規模モデル運用に必要なハードウェア、特に高速かつ大容量なNANDフラッシュを必要とすることから供給価格の上昇に寄与すると見られています。
なお、このDRAMやNANDフラッシュの価格上昇はコンシューマー向け製品へ影響が大きく出ると考えられ、特にスマートフォンやコンシューマー向けPCでは主要部品の原価上昇に加え、商品性や単価上昇のためにAI対応が謳われているため、必然的にメインメモリやストレージ容量拡大も行われています。そのため、DRAMやNANDフラッシュの価格上昇はこれらハードウェアの価格上昇にも直結すると見られているほか、今年10月にはWindows 10のサポート終了に伴うハードウェア需要拡大も予想されるため、ハードウェアの買い替えやDRAMを使うDDR5メモリやNANDフラッシュを使うNVMe SSDなどの増設などを考えている人は今年前半、特にゴールデンウイークなどに行われるセールなどでこれら製品を購入しておいた方がいいかもしれません。
Strong fundamentals for DRAM and NAND drive memory prices to rise in 2Q25 | Digitimes
https://www.digitimes.com/news/a20250217PD244/dram-nand-price-demand-2025.html
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