ここ最近発売されるゲームではグラフィックカードにかかる負荷が非常に高い事から低い解像度でレンダリングし、出力時はAI技術などでアップスケーリングするNVIDIAのDLSSやAMDのFSRが普及し始めていますが、この2つのアップスケーリング技術について海外のYoutuberが合計26タイトルで画質比較を行った結果を明らかにしました。
DLSS 2とFSR 2合計26タイトルで比較。結果はDLSSが大幅に優れる結果になるもFSRにもアドバンテージが
ここ最近発売されるゲームではグラフィックスの画質が非常に高いものの、レイトレーシングなど負荷が高い描写方法が多く用いられています。そのため、ネイティブ解像度より低い解像度でGPUではレンダリングを行い、出力時にはAI技術などでアップスケーリングする技術であるNVIDIAのDLSS 2.0やAMDのFSR 2.0などが多くのゲームで用いられていますが、このDLSS 2.0とFSR 2.0についてそれぞれ画質とパフォーマンスでどれだけ優位性があるのか、海外のテック系YoutuberであるHardwareUnboxedがこの2つのアップスケーリング技術について比較を行いました。
Nvidia’s DLSS 2 vs. AMD’s FSR 2 in 26 Games, Which Looks Better? – The Ultimate Analysis – YouTube
比較はNVIDIAのDLSS 2.0とAMDのFSR 2.0でそれぞれ設定が可能なパフォーマンスと品質モードを2つの解像度(1440pおよび4K)で比較し、すべての設定と解像度を組み合わせた104の結果を基に評価が行われています。
評価方法としてはFPSなどが出るものでは数値ベースですが、画質面では主に感性ベースで以下のスコアリングシステムで評価が行われています。
- DLSS +++(大幅に優れている)
- DLSS ++(優れている)
- DLSS +(わずかに優れている)
- 同点
- FSR +(わずかに優れている)
- FSR ++(優れている)
- FSR +++(大幅に優れている)
++以上から明らかな優位点があるとの事で、それ以下ではあまり違いを感じる事は出来ないとのことです。
結果としては、DLSS 2.0が大幅に優れる結果が多く、FSR 2.0の方が優れていたというスコアは一つも見られませんでした。
傾向としてはDLSS 2.0は1440pパフォーマンスでは圧倒的に優れた結果を出しており、これは画質面でもパフォーマンス面の両方で優れていたとの事です。また、1440p品質モードでも1440pパフォーマンスに比べると差が若干縮小するゲームが出てき始めますが、それでもDLSS 2.0が大幅に優れている結果になっています。
一方で4Kになるとその差は少し縮まるようで、4KパフォーマンスではDLSS 2.0が大幅に優れているという結果は少なくなり、優れているまたはわずかに優れているが目立ち始めます。また、4K品質モードではDLSS 2.0が優れている結果が多いのですが、同点も目立ち始める結果になっています。
この結果から見ると、1440pでアップスケーリング技術を使いたい場合はNVIDIAのDLSSに圧倒的なアドバンテージがある事が分かり、4Kにおいてもアドバンテージが見られるという事になります。
なお、DLSS 2.0の後継であるDLSS 3.0についてはフレーム生成を追加するため、結果は更にDLSS側優位に働くとのことです。ただ、DLSS 3.0についてはGeForce RTX 4000シリーズのみに対応するなどハードウェア上の制約が大きくなっています。
ハードウェア面の制約で言うと、DLSS 2.0はTensorコアを搭載したNVIDIAのRTXシリーズのみ対応していますが、FSR 2.0では多くのNVIDIAやAMD製GPUに対応するほか、AMDのAPUに搭載されている内蔵GPUにも対応しているため、多くのハードウェアで恩恵が受けられるため、画質面ではNVIDIAが大きくリードしていますが、互換性まで考えるとAMDにも優位な点はあると言えます。なお、AMDではFSR 3.0を2023年中にリリースする予定で、画質の向上やフレーム生成技術の利用を幅広いハードウェアで対応すると見られているため、今後の動向に注目です。
コメント
コメント一覧 (2件)
そもそもゲームが対応していれば、他社グラボ無しでもFSRが使えると最近知って衝撃。
だからソフト面で比べると尚の事NVIDIAで良いよねってなるから、結局は本体性能のコスパで見ない限りは人にオススメはしないですね。CPUがRyzenでクリエイティブ作業にも使うってならない限りは。
無しって何だよ…予測変換ミスだよ…