MediaTek Dimensity 9400のNPU性能は先代から40%向上。合わせてコストも高騰へ
MediaTekは2024年秋ごろにスマートフォン向けの次世代フラッグシップチップセットとしてDimensity 9400を投入する予定ですが、このチップセットはTSMCの3nmプロセスを使用して製造され、CPUにはCortex X5を搭載し、電力効率とパフォーマンスを大きく向上させるとされています。さらに、最近流行しているAI処理を担うNPUの性能が大幅に向上する一方で、価格も大幅に上がることがリークにより明らかになっています。
Weiboで活動するリーカーの数码闲聊站氏によると、Dimensity 9400では電力効率の向上が図られる中、最も顕著な性能向上が見られるのはNPUで、性能は先代より40%ほど向上しているとのことです。これによりQualcommのSnapdragon 8 Gen 4に対抗することを目指しているとのことです。
ただ、性能の向上などを背景に、Dimensity 9400の供給価格が高騰する可能性があります。
Dimensity 9400ではCPUやNPUなど全体的な性能が大幅に向上していますが、トランジスタ数は300億個で、ダイサイズは150mm²程度に肥大化すると言われています。このサイズはApple A17 Proの1.5倍で、デスクトップ向けGeForce GTX 1650に搭載されるTU117 GPUダイに近いサイズです。そのため、TSMCのN3Eプロセスを使用してコストダウンが図られているとはいえ、ダイサイズが大きくなるためチップセットの価格は先代モデルより上がるのは自然な流れと言えます。しかし、Snapdragon 8 Gen 4のチップセット単体価格が$250程度に値上がりする一方で、Dimensity 9400はこれ以下の価格で優位性を保つと言われているため、2024年末にかけて登場するハイエンドスマートフォンではDimensity 9400搭載モデルが増えるかもしれません。
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