DDR6世代では従来のDIMM(Dual In-line Memory Module)に代わり、Dellが開発しJEDECが標準化した新規格「CAMM2(Compression Attached Memory Module 2)」が主流になる可能性があることが、台湾の工商時報の報道で明らかになりました。コンシューマー市場への本格普及は2030年前後になると見られています。
DDR6でメモリ規格がDIMMからCAMM2へ移行か
現在のPC市場ではDDR5メモリが主流ですが、規格登場から5年が経過し、次世代規格「DDR6」の開発がJEDEC主導で進められています。DDR6はベース速度がDDR5の4800 MT/sから8800 MT/sへと83%高速化され、最大速度は17,600 MT/sに達する見込みです。この帯域幅の向上はCPU内蔵GPUの性能向上にも直結するため、AMDやIntelのAPU戦略にも大きな影響を与えると考えられます。
しかし、こうした大幅な高速化は従来のDIMMスロットでは信号の反射や干渉といった問題を引き起こしやすく、新たなメモリモジュール規格への移行が必要になると見られています。
配線長を短縮するCAMM2が有力。ただしデスクトップ向けには課題も


工商時報によると、DDR6世代ではこの高速化の課題に対応するため、「CAMM2」と呼ばれる新たなメモリモジュール規格が標準的に採用される可能性が非常に高いとのことです。
CAMM2はCPUのLGAソケットのような形でメモリをマザーボードに圧着させて通信を行う仕組みで、従来のDIMMと比べて配線長を大幅に短縮できます。これにより高速な信号伝送が可能になるほか、モジュール自体の薄型化により薄型ノートPCへの搭載にも適しています。
一方で、現状のCAMM2はマザーボードに対して水平に装着するため、サーバーやデスクトップ向けではスペース効率が悪くなるというデメリットも存在します。今後、この課題にどのように対処していくかが普及に向けた焦点の一つとなりそうです。
サーバー向けは2026年から。コンシューマーは2030年前後
DDR6やCAMM2については、IntelとAMDが2026年以降に登場する次世代CPUからサポートを開始するとのことです。サーバー・データセンター向けでは、IntelはDiamond Rapidsから、AMDはZen 6搭載のEPYCから対応すると見られています。
コンシューマー向けでは、Intel側は2027年に投入されるLGA 1954ソケットが3世代にわたり継続されると見られており、DDR6対応はその次のソケットからになる可能性が高いと考えられます。AMD側もデスクトップ向けZen 6がソケットAM5を継続するため、DDR6対応は早くても2030年前後に投入が見込まれるZen 8世代からになる見通しです。
DDR4からDDR5への移行でも、JEDECが2020年に規格を策定してからコンシューマー向けCPUが対応するまでに約2年、DDR5が主流として普及するまでにはさらに数年を要しました。DDR6でもサーバー向けに先行投入された後、コンシューマー向けへの普及には2〜3年を要すると考えられ、本格的な普及は2030年前後と見るのが現実的です。
DDR6將臨 三大廠加速布局 | 工商時報


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