Intel Core Ultra 200S 向けにゲーミング性能を改善する0x114パッチがまもなく登場へ
Intelのデスクトップ向けCPUのArrow Lake-S世代にあたるCore Ultra 200SシリーズはIntelの新世代CPUとして比較的高いゲーミング性能を発揮していたRaptor Lake Refreshの後継として期待されていましたが、発売後のレビューでは電力効率は上がっていたものの、最適化不足と見られる性能のバラツキのほか、関心が高いゲーミング性能に関しては先代のCore i9-14900Kに対して今世代の最上位モデルのCore Ultra 9 285Kが数%下回るほか、AMDのRyzen 7 9800X3Dに対しては大幅に劣った性能になるなど多くのユーザーから失望される結果になりました。
その結果、発売1週間が経過しても数台しか売れないなど悲惨な販売状況となっていました。そのため、Intelはその後にゲーミング含め性能が想定を下回っているとして、2024年12月中に新しいマイクロコードをリリースすることを明らかにしていましたが、この新しいマイクロコードを含んだ「0x114」パッチがまもなくZ890マザーボード向けに登場するようです。
Core Ultra 200Sシリーズ向けのマイクロコードは発売から3回ほどリリースされており、最新鋭の0x113ではWindows 11の電力設定でバランスモードにした際にパフォーマンスが大幅低下する現象を修正するなど発売後に指摘されていた不具合点を修正しています。ただ、特にゲーミング時の抜本的なパフォーマンスの改善はまだ行われていません。
そんな中でROGの掲示板にてCore Ultra 200Sシリーズのマイクロコードに関する情報が掲載されており、すでに0x114と呼ばれる新しいマイクロコードが各社マザーボードメーカーに展開されているとのことで、少なくともベータ版BIOSが近々投入される見込みであることを明らかにしています。
IntelのRobert Hallock氏はHotHardwareとのライブストリームでCore Ultra 200Sシリーズについて最適化に問題があるとして11月から12月はじめごろを目標にパフォーマンスを修正するパッチを配信することを明らかにしているため、期限的にこの0x114がパフォーマンス最適化を含んだパッチであると言えます。また、このタイミングでパフォーマンス改善を行えば2025年1月終わりまでに発売されるRyzen 9 9900X3DやRyzen 9 9950X3DでのレビューでCore Ultra 200Sの性能が上がったことが再レビューに期待せずとも示すことができるため、製品に対する評価を挽回できるチャンスとも言えます。
ただ、ここであまり大きな性能向上を示せなければ少なくともゲーミング向けCPUはAMD Ryzen 9000X3Dにほぼすべてのユーザーを奪われてしまうため非常に厳しい販売がしばらくの間は予想されるため、ここで特にゲーミング性能を中心とした挽回に期待したいところです。
ArrowLake Resources | ROG Forums
https://rog-forum.asus.com/t5/intel-800-series/arrowlake-resources/td-p/1051570/page/8
コメント
コメント一覧 (2件)
パッチあてても、それ゛も9800XDはおろか7800X3Dにも及ばないだろうと断言されてしまっている時点でもう・・・
どうせブーストするんだろうけど、また焼き切れるんじゃないの?
チップ分割失敗したのは明らかでしょ。コストダウンの賜物。
安く売ればいいんだよ。クリエイティブ性能は高いんだし。