Intel Core Ultra 9 285K がPassmarkのシングルスレッド性能で1位を獲得
Intelは次世代デスクトップ向けCPUとしてArrow Lake-S世代のCore Ultra 200シリーズを2024年10月24日に発売する予定ですが、その中で最上位モデルにあたるCore Ultra 9 285KのPassmarkベンチマークの結果が明らかになりました。このCPUはシングルコア性能において世界最速スコアを記録していることが判明しました。
New single thread CPU performance leader. #Intel Core Ultra 9 285K
— PassMark Software (@PassMarkInc) October 5, 2024
(note that this might be an pre-release engineering sample, but results are looking good) pic.twitter.com/yqLECdl9XE
Passmarkデータベースには、まだ未発売のCore Ultra 9 285Kが登録され始めており、公式Xアカウントにて同CPUのシングルスレッドでのスコアが世界最速の座に躍り出たことが明らかにされています。
この時に記録されたスコアは5268ポイントで、先代の最上位CPUであるCore i9-14900KSを8.2%上回るものとなっています。特筆すべきは、Core i9-14900KSが最大6.2 GHzで動作するのに対し、Core Ultra 9 285Kは最大5.7 GHzに設定されているにもかかわらず、クロック当たりの性能が大幅に向上していることです。また、競合のAMD Ryzen 9 9950Xと比較しても11%上回るなど、シングルスレッド性能の大幅な向上が期待できます。現時点でのPassmarkランキング上では、世界最速のシングルスレッド性能を持つCPUであると言えるでしょう。
ただし、シングルスレッド性能は高くても、マルチスレッド環境においては異なる結果が出ています。Core Ultra 9 285Kで記録された46872ポイントはCore i7-13700KFに近く、先代のCore i9-14900Kに比べて22%、Ryzen 9 9950Xに対して30%と大きく下回っています。
この原因は不明ですが、電力設定が最大177Wで動作するDefault Profileが設定された状態で計測されていた可能性があります。この場合、シングルスレッド時はCPUが177Wも使わないためフル性能を発揮できますが、マルチスレッド時は大きく制約を受けると考えられます。実際に、Performance Profileでは最大250Wの消費電力まで利用可能で、現在登録されているスコアが177Wと仮定し、1.4倍すると66203ポイントとRyzen 9 9950Xに迫るスコアになります。ただ、このあたりは発売後のレビューなどが出ない限り明確にはならないでしょう。
Intel Core Ultra 9 285KはArrow Lake-S世代としてP-CoreにLion Cove、E-CoreにSkymontアーキテクチャーを採用した8P+16Eの24コア24スレッドCPUです。キャッシュ容量は40MBのL2キャッシュと36MBのL3キャッシュで合計76MBを備え、動作クロックはP-Coreが最大5.7 GHz、E-Coreが最大4.6 GHzとなっています。
Single Thread Performance | Passmark
https://www.cpubenchmark.net/singleThread.html
Intel Core Ultra 9 285K | Passmark
https://www.cpubenchmark.net/cpu.php?cpu=Intel+Core+Ultra+9+285K&id=6296
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