2021年11月頃に発売が予定されているIntel第12世代CPU Alder Lake-Sですが、その最上位モデルであるCore i9-12900Kのベンチマークで今回はCinebench R23の結果が出現しました。
Core i9-12900K Cinebench R23のマルチコアスコアが出現
Intel Core i9-12900K allegedly scores 30K points in Cinebench R23 – VideoCardz.com
[続報]シングルコア性能も出現:Core i9-12900Kのシングルコア性能が判明。R9 5950Xを20%以上上回る
CPUベンチマークの定番とも言えるCinebench R23ですが、今回2021年11月末頃に発売が予定されているAlder Lake-S最上位モデル、Core i9-12900Kでの計測結果が出現しました。
ベンチマークの出現元はREHWKと呼ばれるTwitterアカウントでCinebench R23の結果と2つのツイート以外はされていない事からリークを目的に作られたアカウントのように見られます。
CB 30000+
5.3G / 24 Threads
DDR5 / PCIe 5.0
Should be i9-12900K w/Z690 AORUS Ultra?@tomshardware @VideoCardz @TweakTown @wccftech @TechPowerUp pic.twitter.com/P5q3tFi5hq— REHWK (@hw_reveal) September 16, 2021
Core i9-12900Kについてはコンシューマー向けのAlder Lake-SデスクトップCPUとしては最上位に位置するモデルとなっており、P-CoreとE-Coreをそれぞれ8コア、合計16コア搭載し、スレッド数はHT有効なP-Core 8とE-Core 8の合計24となっており、L3キャッシュは30MBとRocket Lake世代となるCore i9-11900Kと比べて2倍近く増えています。
CPUモデル |
P-Core |
E-Core | 合計 コア / スレッド数 |
P-Core |
P-Core ブースト (全コア) |
E-Core ベース / ブースト | E-Core ブースト (全コア) |
L3キャッシュ | TDP |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Intel Core i9-12900K | 8 | 8 | 16 / 24 | TBC / 5.3 GHz | 5.0 GHz | TBC / 3.9 GHz | 3.7 GHz | 30 MB |
125W (PL1) |
Intel Core i7-12700K | 8 | 4 | 12 / 20 | TBC / 5.0 GHz | 4.7 GHz | TBC / 3.8 GHz | 3.6 GHz | 25 MB | 125W (PL1) ~250W? (PL2) |
Intel Core i5-12600K | 6 | 4 | 10 / 16 | TBC / 4.9 GHz | 4.5 GHz | TBC / 3.6 GHz | 3.4 GHz | 20 MB | 125W (PL1) ~250W? (PL2) |
Core i9-12900K + DDR5-5200構成
REHWK氏からツイートされたスクリーンショットには、Cinebench R23、CPU-Z、Windowsタスクマネージャーなどが並べられており、そのすべてでCPUやマザーボードの記載は黒塗りで消されています。ただ、Windowsタスクマネージャーで黒塗りされている箇所をよく見ると”12th Gen Intel Core i9-12900K”と言う文字が確認できます。
また、CPU-Zの画面から読み取れる情報としては、マザーボードはGigabyteのZ690 AORUS Ultraが使用されており、メインメモリーにはDDR5-5200が32GB搭載された状態となっています。
CPUの動作クロックでは、5.3GHzを示している事からIntel Thermal Velocity Boostが動作した状態でCinebench R23の計測が行われたと見られています。
Cinebench R23のベンチマーク結果では、マルチコアのみ計測されていますが30,549ptsを記録しています。このスコアはコンシューマー向けCPUとして3万ptsを越えるのは初めてであり、同等性能のCPUとして挙げられるのはZen2アーキテクチャーを32コア搭載するAMD Ryzen Threadripper 2990WXとなっています。
Core i9-12900Kの最大のライバルとも言えるAMD Ryzen 9 5950XでもCinebench R23でのスコアは28,500pts程度であり、最低でも7%程度は性能が高いと言えそうです。
まだ最終製品ではない事や、Cinebench R23ベンチマークが行われた環境はWindows 10のようですので、Alder Lake-Sに最適化されているWindows 11ではこのスコアはここから更に伸びる可能性はありそうです。
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[続報]シングルコア性能も出現:Core i9-12900Kのシングルコア性能が判明。R9 5950Xを20%以上上回る
今回、Core i9-12900KのCinebench R23シングルコア性能の計測結果が無かったのは残念ですが、もしかしたら2000ptの壁を越える初めてのCPUにもなれるかもしれません。IntelはRyzenの登場以来ハイエンド帯CPUはかなり押され気味でしたがAlder Lake-Sの登場によってひとまずその傾向は変わりそうです。
ただ、AMDとしては3D V-Cacheを搭載するRyzen 5000シリーズを2022年初旬頃に投入すると見られており、このV-CacheによってどれほどCPU性能が向上するのかは未知数です。
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