Intelから11月4日にAlder Lake-Sのオーバークロック対応モデルであるCore i9-12900Kを含む6モデルが発売されましたが、ミドルレンジ向けとして発売されるCore i5-12400FのベンチマークがフランスのComptoir Hardwareに掲載がされました。
Core i5-12400Fのベンチマークがフランスサイトに掲載される
11月4日からIntelの第12世代CPUであるAlder Lake-Sが発売され、Core i9-12900Kなどを含むオーバクロックが可能なKおよびKFモデル6モデルが各メディアでのレビューが掲載が行われました。
ただ、この中でフランスのComptoir Hardwareというメディアでは11月4日に発売されたK/KFモデル以外に2022年1月ごろ発売予定のCore i5-12400Fも入手したようでこのCPU含めたベンチマーク結果が掲載されています、
最大4.4GHz、P-Core6基のみ搭載のCore i5-12400F
Core i5-12400Fは以前、ベンチマークがリークされたCore i5-12400から内蔵GPUが無効化されたモデルに当たります。
基本的な仕様としてはP-Coreを6コアのみ搭載するモデルとなっており、スレッド数の合計は12スレッド、L2キャッシュは各コアに1.25MB、L3キャッシュは各コア共有用に18MBが搭載されています。
入手されたサンプル品(QS品)では動作クロックは800MHzから4.4GHzとなっています。4.4GHzは1コア動作時のブーストクロックで一定時間が経過すると動作クロックは3.4GHzに落ちるとのことです。
CPU-ZやCinebench R23ではRyzen 5 5600X同等以上の性能を記録
ベンチマークはWindows 11で行われており、メモリーにはDDR5が使用されています。また、グラフィックスカードにはRadeon RX 6900 XTが搭載された環境となっています。
この環境でベンチマークソフトやAfter Effectなどクリエイティブ系ソフトやゲームのパフォーマンスのベンチマークが掲載されていますが、ここではそのうちCPU-ZとCinebench R23およびゲーミング時のパフォーマンスについて取り上げます。
より詳しい情報はComptoir Hardwareでご覧ください。
CPU-ZベンチマークではCore i5-12400Fのシングルコアスコアは688pt、マルチコアは5004ptを記録しています。競合として挙げられるRyzen 5 5600Xに対してはシングルコアは648ptで6%ほど上回り、マルチコアについては5022ptとRyzen 5 5600Xとの差は0.4%下回る結果となっています。なお、前世代モデルにあたるCore i5-11400FではCore i5-12400Fと同じく6コアを搭載していますが、シングルコアが555pt、マルチコアが4361ptであることからシングルコアは24%、マルチコアは15%ほどの性能向上が記録されています。
CinebenchにおいてもCPU-Zと似た傾向が記録されています。Core i5-12400Fのスコアとしてはシングルコアが1721pt、マルチコアが11546ptを記録しており、Ryzen 5 5600Xに対してはシングルコアが1540ptで18%リード、マルチコアが11306ptで2%のリードを記録しています。また、前世代モデルであるCore i5-11400に対してはシングルコアが1392ptで24%、マルチコアが8657ptで33%の大幅向上を記録しています。
ゲーミング性能は大幅向上。Core i9-11900Kをも超える場合あり
ゲーミング時のパフォーマンスについては、Core i5-12400Fは前世代の最上位モデルであるCore i9-11900Kと同等か場合によっては超える性能を発揮する場合も多い結果となっています。
比較的最新のタイトルを3つ取り上げると、HITMAN 3では最低195fps、平均262fpsを記録しており、最低・平均共にCore i9-11900Kを上回っており、前世代のCore i5-11400に対しては最低fpsが34%、平均fpsが27%上回っています。
F1 2021でも似たような記録となっており、Core i9-11900Kを最低fpsで24%、平均fpsで11%上回っています。
FarCry6ではCore i5-12400FがCore i9-11900Kに対して僅差で下回っていますが、Core i5-11400Fに対しては最低fpsが17%、平均fpsでは14%上回る結果を出しています。
なお、ゲーミング時の比較対象としてRyzen CPUもComptoir Hardwareにて記録されていますが、多くのゲームがIntelまたはAMDのどちらかに最適化されている場合がありますので、AMDとintel間の比較は参考として見ることをおすすめします。
TDPはベースが65W、最大でも117Wで扱いやすい
Core i5-12400Fについては仕様上はベースとなるTDPは65W、ブースト適用時の最大TDPは117Wになる見込みで消費電力は少ないモデルとなっています。
H.264エンコード時のシステム全体の消費電力としては135Wと記録しており、Radeon RX 6900 XTを積んだシステムであることを考えると非常に低く抑えられています。ただ、Ryzen 5 5600Xが131WでCore i5-12400Fとマルチコアスコアがほぼ同等であることからワットパフォーマンスについてはRyzen 5 5600XにCore i5-12400Fが追いついたという形になりそうです。
Alder Lake-S世代のCore i3やCore i5-12400などの価格情報が出現
Alder Lake-Sについては価格帯が全体的に前世代のRocket Lake-Sに対してほとんど変わっていないため、Core i5-11400が2.2万円で販売されていることを考えると、Core i5-12400も2.2から2.5万円程度で売られる可能性が高いです。
それでもってパフォーマンスはCore i5-11400から大幅向上しているので、コストパフォーマンスを重視したいユーザーにとっては魅力的なモデルになると見られています。
現在、Core i5-11400は価格.comで売れ筋ランキング1位となっていますが、Core i5-12400が発売されれば、こちらにランキングは置き換わるものと考えられます。
個人的にもこのCore i5-12400はコスパが異常に高く非常に気になる存在です。
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