グラフィックスカードは半導体不足の影響もありますが、マイニング目的でも高い需要を記録し世界的に品薄になっていますが、その次の標的はひょっとしたらSSDとHDDになりかもしれません。
香港でHDDやSSDが品切れ中。原因は仮想通貨Chia
Hard Drive and SSD Shortages Could Be Imminent If New Cryptocurrency Blooms | Tom’s Hardware
仮想通貨のマイニングと言うとGPUやCPUを利用するイメージの方が多いですが、Chiaと呼ばれる仮想通貨ではSSDやHDDの空きスペースを利用してマイニングが行われるものになっています。これは、BitcoinなどはProof of Workを利用していますが、このChiaではProof of Space and Time という方法で取引の改ざん防止などを行うとの事です。
このChiaはより環境負荷の低い仮想通貨を作る事を目的に、BitTorrentの開発者であるBram Cohenによって開発が主導されたとの事です。
そんな、Chiaですが、HKEPCによるとマイナー達がこの仮想通貨をマイニングするために大量のSSDやHDDが買い漁られている事を報告しています。香港では4TBから8TBのHDDが買い漁られ、価格が3000~8000円程度値上がりしているとの事です。MyDriversの調べによると、Jiahe Jinweiと呼ばれるSSD製造会社では高性能な1~2TBのNVMe M.2 SSDが品切れ中になっているとの事です。一般消費者向け製品の欠品を防ぐため、Jiahe Jinweiでは生産規模の拡大とマイニング専用SSDを準備しているとの事です。
まだ未上場かつ誕生間もないChia
この記事を見て、「Chiaを掘らねば!」と飛びつく人もいるかもしれませんが、このChiaと呼ばれる仮想通貨はまだ大手ではどこにも上場していないはずです。それ以前に仮想通貨としてベータ版が出たのが2021年4月頃であり、技術的には2018年頃から確立されていたようですが、まだ仮想通貨として決済機能など完全には機能していないと見られています。もし、この記事を見てマイニングしてみたいというのであれば、家に眠っている古いHDDなどを使って試してみるのは良いかもしれません。ちなみに、1Chiaを獲得するのには4TBであれば2~3週間程度かかるようです。
それにしても、SSDやHDDに品薄が起きた場合、グラフィックスカードに比べて影響度は大きそうです。ただ、それは仮にChiaが上場に成功した場合の話であるのでそこまで心配する必要は今の時点では無いと思います。一方で、この話を聞いているともしCoinbaseにChiaが上場したらすぐにSSDとHDDを買いに行く必要はありそうですが。
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