Chiaで使われた中古HDDやSSDが投げ売り中。HDD価格は3分の1に

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Chia Coinを覚えておるでしょうか?NVMe SSDやHDDでマイニングが出来るタイプの仮想通貨で、4月にリリースがされてから多くのマイナーがNVMe SSDや大容量HDDを買いあさり、一時は極度な品薄となりましたがどうやら価格が大きく下落し、買われたNVMe SSDやHDDは投げ売り状態になっているとの事です。しかし、一部は新品と偽って売られている模様です。

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最高値は18万円、今は3万円なChia

Chia Miners Resell Used SSDs as Brand New Amidst Coin Plummet | TechPowerUp

Chia CoinはNVMe SSDではプロッティングと呼ばれるマイニング用のストレージスペース(ファイル)を作成する作業と、作成したファイルをHDDに置く事でChia Coinをマイニングする事が出来る仮想通貨で、2021年4月頃にローンチされてからはBitcoinやEthereumなどの仮想通貨ブームの勢いに乗り、マイニング人口は右肩上がりに増えて行きました。それに伴い、世界各国で高速かつ大容量なNVMe SSDや大容量HDDが一時的に枯渇する事態となりました。

仮想通貨『Chia』が上場に成功した場合、SSDやHDDも品薄へ!?

そんなChia Coinですが、BitcoinやEthereumなどが最高値を更新していた5月中旬頃では16万円から最高値は18万円を超える価格となっていたのですが、その後から急激に下落、6月中旬には4万円、9月現在は3万円にまで下がってしまいました。この急激な下落を受けて、Chia Coinでのマイニング利益を狙っていたマイナーが一斉に手持ちのNVMe SSDや大容量HDDを投げ売りしているようです。

ベトナムでは大量のHDDが投げ売り中。価格は購入時の3分の1に・・・

Chia crypto miners sell hardware at a loss – VnExpress International

ベトナムの新聞社であるVNExpressによるとChia CoinにNVMe SSDやHDDなどを大量に買っていたマイナー達が損失覚悟で機材を売り、別のマイニングに移行を始めているとの事です。

Facebook上でChia Coinのマイニンググループの管理者を務めているHoang Trung氏によると多くのマイナーがHDDを売るという広告を打っているとの事です。また、別のChia CoinマイナーであったQuang Thuan氏によると、『Chia Coinが値上がりした5月にChia マイニングに算入したが、今はその機材を損失覚悟で売る』と語っており、5月時点では6TB HDDが約$286 (約3万円)で購入したものが、今では$109 (約1万円前半)で販売しているとの事です。ただ、この価格でもHDDは売れていないようで更に$87(1万円を下回るぐらい)の価格で販売を考えているそうです。

パソコン系のサポートを展開するNguyen Sinh氏によると、HDDやSSDの販売はグラフィックカードの販売より難しいとの事です。

その理由としては、ChiaマイニングやプロッティングがSSDやHDDに多大なダメージを生むからとの事です。実際に1TBのSSDは通常の使用であれば10年程度持ちますが、Chia Coinのプロッティングで利用すれば80日しか持ちません。そのため、Chiaに利用されたHDDは監視カメラ用として、またSSDは価格が安ければゲーミングPC用途に売れるとの事です。‏

ただし、一部のマイナーの中には大量に仕入れたNVMe SSDおよびHDDをバルク品の新品と称してベトナム国内や中国などに出荷しているようで、確率は少ないものの今後eBayやヤフオク、メルカリなどにこのような粗悪品が出回る可能性があるため、しばらくは新品にも関わらず返品要件や商品の詳細が記載されていないNVMe SSDやHDDをフリマ系サイトで買う際は注意が必要かもしれません。

 

Chia Coinでマイニングを行おうとすると、その前にプロッティングと言う作業が必要となり100GBのファイルをプロッティングするのにNVMe SSDで約3~4時間程度かかり、その際にNVMe SSDに書き込まれるファイルは1.8TB程度に及びます。そのため、Chia Coinに利用されたNVMe SSDのほとんどは総書き込み量が一般使用では考えられないような値を記録する場合が多いです。そのため、今後NVMe SSDを中古で買おうと考えている人は入念な確認が必要となります。

確認ポイントとしては、出品者に対して『総書き込み量』と『使用時間』を確認してください。もし使用時間が4000時間*以内で総書き込み量が10万GB (100TB)などを越えた値となっていたら恐らくChia Coinのプロッティングに利用されたものと見られますので、SSDのTBW (書き込める総量)から推測できる残り容量や新品価格、出品価格などを天秤にかける必要があります。また、出品者がChia Coinで利用しているとすれば、そのSSDは損失低減のための投げ売りとも捉えられますので積極的に値引き交渉を掛けるのも手かもしれません。グラフィックカードに比べてNVMe SSDは記憶媒体という事で中古品が大量に売れるモノではなく、買い手が有利と考えられます。

*どうして4000時間なのか→Chia Coinが話題になったのは4月頃からのため、多くの人はこの辺りで参入しています。そのため、SSDの使用時間は9月7日時点では最大でも4000時間程度になります。(中古SSDを買ってChiaマイニングをしていた場合は例外ですが・・・)

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この記事を書いた人

『ギャズログ | GAZLOG』の編集兼運営者
幼い頃から自作PCなどに触れる機会があり、現在は趣味の1つに。
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